AT&Tは米国時間8月29日、複数のハッカーが同社のコンピュータシステムの1つに侵入し、同社のオンラインストアを利用した顧客の個人情報に不正にアクセスしていたことを明らかにした。
AT&Tによると、不正にアクセスされた情報の中にはクレジットカード番号が含まれているという。今回のサイバー攻撃の影響を受けるのは、同社のウェブサイトを通じて高速DSLインターネット接続用機器を購入した、およそ1万9000人の顧客だ。
AT&Tの最高プライバシー責任者(CPO)Priscilla Hill-Ardoin氏は、「このような事件が発生したことは誠に遺憾だ」とした上で、「今後われわれは警察と緊密に連携し、データを盗んだ人物に釈明を求める」と語った。
AT&Tによると、不正侵入は週末にかけて発生したが、数時間以内に発見され、その後オンラインストアを閉鎖したという。同社は事件発覚後、早急にクレジットカード会社に連絡を取り、現在は影響のある顧客に電子メール、電話、手紙で連絡を取っている最中だという。
今回のようなデータセキュリティ侵害事件は、これまでも数多く発生している。プライバシー保護団体Privacy Rights Clearinghouseがまとめた情報によると、2005年以来、数十件のセキュリティ侵害事件が発生し、9000万人以上の個人情報が流出したという。
今回の不正アクセスでアカウントを盗まれた顧客は、ID詐欺の被害に遭う危険性があるため、AT&Tはそれらの顧客を対象に、クレジット監視サービスの料金を負担するという措置を取っている。同社はまた、影響のある顧客により多くの情報を提供するためのフリーダイヤルを開設した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」