カリフォルニア州ビバリーヒルズ発--高品位テレビ(High-Definition Television:HDTV)とは何なのかがわからない消費者が多いという。
Sony Electronics社長のStan Glasgow氏とPanasonic North America最高技術責任者(CTO)のPaul Liao氏によると、ほとんどの消費者が、HDTVとは何なのかをはっきり理解しないという。消費者への支援が必要だと、両氏は口をそろえる。
米国時間8月16日に開催され、4度目となる年次カンファレンス「DisplaySearch HDTV Conference」において、前出の民生機器メーカー2社の幹部は、消費者や小売業者を対象にした、HDTVチャネルサービスや次世代DVD規格のほか、テレビやHD DVDプレーヤー、Blu-ray Discプレーヤーを含むハードウェアなど、高品位コンテンツに関する教育の重要性を強調した。
「われわれ自身の中にも、何が起きているのかわからなくなってしまっている者がいる。一般消費者が混乱するのも当然だ」と、Glasgow氏は、Beverly Hilton Hotelで開催された同カンファレンスの参加者に語った。
同氏は、Consumer Electronics Associationによる2005年の調査を引用し、消費者が複雑な製品に対していろいろと試してみるのは平均20分までであり、それ以上になると、あきらめてしまうという。
Panasonic North AmericaのLiao氏は、解像度や彩度、輝度が向上している点など、HDTVの利点や特徴を消費者が一様に誤解していることを指摘した。同社が7月に実施した調査によると、回答者のうちの4分の1が、HDTVを購入すれば、すべての番組が自動的に高画質で視聴できると考えていたという(これは正しくない)。また回答者の約30%が、新しいHDTVを購入して箱から取り出した後、どうすればよいかわからないと答えたという。「顧客は本当に多くの手助けを必要としている」(Liao氏)
Glasgow氏によると、Sony Electronicsは、同社ウェブサイトのカスタマーサービスを充実させることや、小売業者や販売店との協力により、HDTVに対する誤解を解くための対策を講じているという。例えば、家に持ち帰ってから操作方法がわからないことに気付くということがないように、顧客は店頭で製品を試用することができるという。
Panasonic North Americaも、同社製品をより深く理解してもらうために顧客を支援し、Liao氏の言うところの「最高の顧客満足度」を目指している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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