Brocade Communications Systemsは米国時間8月8日、スイッチメーカーであるMcDATAを株式交換で買収する計画を発表した。買収額は7億1300万ドルに相当する。
Brocadeによる買収計画は、SAN(Storage Area Network)市場においてさらなる整理統合が進んでいることを意味する。McDATAは一部の法人向けハイエンド製品において苦戦を強いられていた。
Brocadeは、McDATAのA種およびB種普通株式1株あたり、同社の普通株0.75株を提供する。これは、7日のMcDATA株の終値を62%の上回る1株あたり4.61ドルに相当する。
Brocadeは2005年、データセンターに格納された情報をユーザーが管理するための機能を向上させた「Tapestry」製品ラインを発表した。McDATAがハイエンドなSANスイッチに力を入れてきたのに対し、Brocadeはこれまでローエンド市場をターゲットとしてきた。
Brocadeのマーケティング担当バイスプレジデントTom Buiocchi氏によると、買収に関する協議は2006年に入ってから開始されたという。Brocadeは、合併企業を立ち上げることで、コスト削減と事業の効率化を実現し、短期間で利益を上げることを目指しているという。
長期的には、ここで抑えたコストを研究開発部門に投資し、データセンターが抱えている課題に迅速に対応していく計画であるとBuiocchi氏は述べた。
「われわれが大きなビジネスチャンスを見い出している分野の1つがファイルエリアネットワークである」とBuiocchi氏は述べ、例として「Microsoft Excel」のスプレッドシートから「PowerPoint」のプレゼンテーションまでを中央管理できるようにすることを挙げた。
McDATA買収後のBrocadeは、最終的に単一のプラットフォーム上で運営されるようにする計画だが、その形式についてはまだ公表できる段階にないとBuiocchi氏は述べる。同氏によると、買収が完了するまでは移行チームが統合に向けた作業を開始できないという。
BrocadeとMcDATAは2005年、両社製品の相互運用性を備える第1世代製品を発表しており、この開発は合併後も続けられるとBuiocchi氏は付け加えた。
カリフォルニア州サンノゼに本社を置くBrocadeは、第3四半期決算の速報値も発表した。その売上および利益は、同社の予想を上回るものであった。
一方、McDATAの業績は思わしくなかった。コロラド州ブルームフィールドを本拠とする同社は8日、第2四半期の売上と利益が予想を下回ると警告を発した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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