90年代のウェブアニメーション技術が今後、新世代ウェブアプリケーションの最先端を駆け抜けることができるだろうか?
米国時間8月8日に「Flash」が 10周年を迎えたAdobe Systemsは、その答えがイエスになることを望んでいる。
Flashは今でもウェブサイトに双方向性を加える方法として人気が高く、ウェブの初期に登場した数多くの競合するプラグインのなかで生き残ってきた。
Adobe幹部によると、同社は今後、Flashを動画配信や携帯端末用のアプリケーション、そしてブラウザ外で動作するウェブアプリケーションを中心とした、より一般的な目的のアプリケーション開発プラットフォームに進化させていくという。
「今日あるのはアニメーションからアプリケーションへの転換である」とAdobeのKevin Lynch氏(プラットフォーム事業部門チーフソフトウェアアーキテクト兼シニアバイスプレジデント)は述べている。「われわれは、Flashを取り巻くコミュニティの後押しを受けて、今まで通り技術的に(ウェブアプリケーションを)実現するよう取り組んでいる」(Lynch氏)
同社はFlashの過去10年間の進化を特集したウェブサイトを立ち上げる予定である。開発者へのビデオインタビューなども掲載されるという。
インタビュービデオは間違いなく「Flash Video Player」で配信される。これはまたYouTubeなどの話題を集めるウェブサイトの多くに採用されている。
Flashが今後10年間も成長するためには、YouTubeといった最先端の顧客が、ウェブサイトをFlashで設計するか否かに大いに左右されると、Lynch氏は言う。同氏によると、Macromediaの買収と同時にFlash技術を手に入れたAdobeは、開発者やパートナー企業による「エコシステム」の構築を目指しているという。
「エコシステムが拡大するにつれ、それに関連したツール類、フレームワーク、サーバといったソフトウェアを販売する機会が増えることを期待している」(Lynch氏)
Flashを使用する開発者やウェブデザイナーを増やすため、Adobeは開発ツールとアウトリーチプログラムを強化した。同社はFlashを使ったウェブアプリケーション開発ツール「Flex」を発表し、Flash Playerをアップグレードしてスクリプトの高速化を図った。
派手なウェブ広告で名を馳せたFlashであるが、同ソフトウェアは企業内部での活用も進んでいると、Lynch氏は言う。例えばSAPは、双方向ウェブビジネスアプリケーションのために、同社のバックエンドソフトウェア「NetWeaver」にFlashを使用した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス