MM総研は7月20日、2005年度の国内DVDレコーダー市場概要の調査結果を発表した。
調査によると、2005年度の出荷台数は、2004年度の443万台から2.9%減の430万台と、2002年度の統計開始以来、初めて前年割れとなった。高価なハイビジョン対応機を垂直的に立ち上げたことで、消費者に価格面で心理的圧迫感を与えたこと、アテネオリンピック特需が発生した2004年度の出荷数が異常値であったことが要因とみられるが、MM総研では、市場自体が縮小段階に入ったわけではなく、中期的には緩やかな成長ペースに立ち戻ったとみている。
メーカー別シェアでは、1位が松下電器産業、2位ソニー、3位東芝、4位シャープ、5位パイオニア、6位三菱電機と順位に変動はなかった。魅力的な製品ラインアップと価格競争力で優位性を保った3位の東芝と、当初からハイビジョン対応機を前面に押し出す戦略を採っていた4位のシャープは、出荷台数、シェアともにプラスと健闘した。また、ランキング外ではシャープとともに早くからハイビジョン対応機に特化していた日立製作所の躍進が目立った。
出荷金額は、2004年度の2300億円から11.7%減の2030億円に減少した。平均出荷単価は、高価なハイビジョン対応機のシェアが約24%と大幅に高まったことで、前年度比8.9%減の4万7300円と単価下落スピードに歯止めがかかった。
MM総研は、2006年度の見通しとして、引き続き緩やかな成長トレンドの中でワールドカップ特需、第一波のリプレース需要の影響もあり、前年度比16.3%増の500万台となるとしている。また、全出荷台数に占めるハイビジョン対応機の占有率は約65%に達し、出荷単価は市場が形成されて以来初めて前年度比プラスになると予想している。
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