聯想(レノボ)が日本を含め全世界で販売している非旧IBMブランドのLenovo 3000。そのデスクトップPCのLenovo 3000 Desktopシリーズの元となる、中国レノボのリリースする揚天(ヤンティエン)に新モデルが登場した。
新しくなった揚天のスペックだが、CPUにはIntelのPentiumDやPentium4を採用、メモリは512Mバイトまたは1Gバイト、ハードディスクは160Gバイトまたは250Gバイト、モニターに17インチLCD、OSにWindowsXP Home Editionを採用する。
揚天は基本スペックがあがっただけではない。現在発売中の「揚天A」ではUSBセキュリティキーが付属し、システムに異常などがあったときにボタンひとつで数分で復旧するボタンなどセキュリティーを意識したつくりとなっており、また耐震性能も強化した。
揚天の発売に先駆けて行われた発表会では、ブルートゥースを内蔵し、付属のブルートゥースを利用したペンを使うことで手書きの絵や字をそのままモニタに表示したりする機能と、PDAや携帯電話の住所録や携帯電話のショートメッセージをPCに一括転送しまとめる機能と、赤外線キーボードの機能を加えたモデルも発表された。この揚天の多機能モデルはまだ発売されていない。現在発売されている中国のメーカー製のデスクトップPCはシンプルなタワー型PCがほとんどで、日本のメーカーが販売するような自作では真似できないようなPCは販売されていない。なので今回発表された揚天は他のメーカーのPCから一歩前に進んだPCといえる。
新しくなった揚天では非常に見やすくなった製品紹介のWEBページにも注目したい。レノボを含めた今までの中国のPCメーカーの製品紹介のWEBページは、日本人から見れば非常に簡素、ないしは手抜きと思えるものが全てといっていいほどであったが、今回リリースされた揚天の特設ページは非常に分かりやすくなっている。見やすい製品紹介のWEBページを提供するというサービスにおいても、他の中国のPCメーカーに差をつけたといえよう。とはいえまだまだ改善されたWEBページはごく一部で、レノボのページの全てが大きく改善されたわけでなく、レノボ中国のページはいまだ見にくく粗雑さを感じる。
1年以上前にIBMのPC部門を買収し、Lenovo 3000シリーズを中国外の市場にリリースし始めたが、ここにきてLenovoが経営上国際化した後付けで、PCの性能やサービスも中国国内の常識から脱皮をし、国際化していくといった感じが新しい揚天では感じられた。
中国の消費者はこれをどう捉えるのか?独走する機能と見やすい製品紹介から中国ナンバー1ブランドのレノボがさらに支持され独走態勢となるのか、はたまた付加価値をつけた結果価格が高くなったという理由で敬遠し他メーカーに向かうのか?今後の中国消費者の動向も見逃せない。
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