エンロンの元会長レイ氏が急死--ブログ界の反応は

文:Jonathan Skillings 翻訳校正:尾本香里(編集部)2006年07月06日 14時07分

 Enronの元会長Kenneth Lay氏が米国時間6月5日に死去した。64歳だった。同氏は詐欺罪で有罪判決を受けており、今後の判決で量刑が言い渡される予定だった。

 死んだ人を悪く言うものではないと、一般的には言われているが、ブロガーたちはそんなこにはお構いなしである。少なくともKen Lay氏の死去に関してブロガーたちがオンラインに投稿したコメントには、故人を悼む記述はほとんど見られなかった。

 Enronの破綻は、企業不祥事の中でも最悪な事件の1つとして、ドットコムバブルが崩壊するなかでひと際大きく取り上げられた。Enronの幹部だったJeffrey Skilling氏、Tycoの元最高経営責任者(CEO)Dennis Kozlowski氏、HealthSouthの元CEOであるRichard Scrushy氏らとと同様に、Lay氏も企業の不正行為や粉飾決算、投資家への詐欺的行為がはびこった時代を象徴する人物となってしまった。

 Lay氏は裁判中、無罪を主張し続けた。だが多くのブロガーは同氏を告発の通り有罪と見ているようだ。ブログコミュニティの反応を以下に紹介する。

 「Layが死に、彼が不正に得たお金は相続人の手に渡ってしまう。その一方には、投資家やEnronの元従業員をはじめ、老後の蓄えや年金を失い、さらには米国企業の安定性や健全性を信用できなくなってしまった人々が数多く存在する。彼らの手には何も渡らない。世の中は不公平だと思ってしまうのは、私だけだろうか」--Psipsina

 「わたしはLayの死を喜んではいない。しかし涙を流すわけでもない。彼が不正に入手したお金は、今となっては、彼自身にとっても何の役にも立たない」--Musings of the Great Eric

  「Kenneth Layは刑罰が言い渡される前のこのタイミングで、心臓発作により死去したとされている。全く申し分のないタイミングだ・・・。私の脳裏に(公式に発表された内容とは別に)2つのシナリオが思い浮かんだ。1つ目は、Kenがブッシュ家から疎まれて「消された」というシナリオ(Lay氏はブッシュ家のごく親しい友人であったことから、Enronの不正が発覚した際にはブッシュ政権にも批判の目が向けられた)。そしてもう1つは、自分の死をでっち上げたKenが今ごろはどこかの椰子の木の下で高笑いしているのではないかというものだ。どちらのシナリオもあり得そうな気がする」--TripMaster Monkey on Slashdot

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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