カリフォルニア州アナハイム発--アナハイムで市営のWi-Fiネットワークが始動した。当地では、これを記念してテープカットならぬワイヤーカットの式典が行われた。
アナハイムのCurt Pringle市長は米国時間6月29日の昼頃に行われた式典で、参加者を前に大きなハサミでワイヤーカットをした。米国では市全域に無線インターネットサービスを提供する市が増えており、ロサンゼルスの郊外に位置するアナハイムもその仲間に加わることになった。
ワイヤーカットをしたのはEarthLinkのプレジデント兼最高経営責任者(CEO)のGarry Betty氏と、Tropos Networksのプレジデント兼CEOのRonald Sege氏。Earthlinkは同市のネットワークを構築し、Tropos Networkは市全域の電灯に取り付けられる無線トランスミッターの技術を提供した。
この日はEarthLinkにとっても特別な日であるとBetty氏は述べる。「果敢な挑戦への新たな章が始まった。Wi-Fiはそのための基盤となるものだ」(Betty氏)
アナハイムは、EarthLinkが市全域にわたる無線ネットワーク構築事業を手がけた最初の市だ。しかし、もちろんこれが最後というわけではない。EarthLinkはサンフランシスコ、フィラデルフィア、ニューオリンズの他にも5つの都市と公営のインターネットアクセスサービスを提供する契約を交わした。
これらほとんどの都市は、49平方マイル(約127平方km)のアナハイムよりも広いが、これまでのところアナハイムは市全域にわたり無線ネットワークを構築した米国最大の都市となっている。ただし、現時点で無線ネットワークにアクセスできるのはアナハイムの10平方マイル(約26平方km)の領域のみである。EarthLinkは段階的にその領域を拡大していくと同社の担当者が述べた。全ネットワークの構築は2006年の末頃までに完了する予定だ。
「無線ネットワークは、市民や市職員、観光客、ビジネスマンの仕事やプライベートに変化をもたらすだろう」とEarthLink Municipal Networksのプレジデントを務めるDonald Berryman氏が述べた。
市民は月額21.95ドルで契約できる。また年間2000万人に上るアナハイムの訪問者(主にディズニーランドの観光客)も短期の契約をすることができる。
このサービスが無料で提供される予定はない。同ネットワークを利用するにはサブスクリプション契約をする必要がある。EarthLinkは34万人の住民のうち1万5000〜2万人がこのネットワークサービスに加入すると見込んでいる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」