ソーシャルネットワーク、モバイルビデオ、そして「グーグリズム」が今後数年にわたりインターネットを変化させ続けるであろう。Piper Jaffrayのアナリストらは米国時間6月12日、年に1度のグローバルインターネットサミットのオープニングでこのように述べた。
投資会社Piper Jaffrayのマネージングディレクター兼シニアアナリストを務めるSafa Rashtchy氏は、「グーグリズム」という言葉について言及し、「Googleの革命はまだ終わっていない」と述べた。Googleは、多くの企業を今日の姿に転換させるとともに、「多くの新企業にインスピレーションを与え続けてきた」と同氏は言う。
Rashtchy氏は当地において3日間のカンファレンスを開催し、現在のインターネットのトレンドをとりあげた。2年目を迎えたこのカンファレンスでは、オンラインエンタテインメントや広告、国際市場、ソーシャルネットワークを含むいくつかのトピックに焦点があてられる。
例えばソーシャルネットワークについては、どうやって収入を得るのかと懐疑的な見方をする者もいるものの、これはインターネットの未来を形作るものであると、Rashtchy氏は言う。MySpace.comのようなソーシャルネットワークサービスはすでに従来のポータルサイトの脅威となっている。Rashtchy氏によると、例えばMySpaceの1カ月あたりのページビュー数はMSNとAOLを追い抜いたという。さらにトラフィックについてはウェブ上でナンバーワンのサイトであるYahooのおよそ75%に相当する量に至っているという。
オープニングパネルで講演したComScoreのリサーチアナリストJames Lamberti氏は、3月のアクセス数が5000万件にのぼったMySpaceの成長には目を見張っている。「Googleはこのようには成長しなかった。もっと時間をかけた成長であった」と同氏は述べた。
それにもかかわらず他のパネリストはこれらの企業がどのようにして収入を得るのか、また果たして得ることができるのかについて率直に質問し、ソーシャルネットワークやYouTube.comなどのビデオサイトを取り巻く熱狂をインターネットバブルの絶頂期と比較した。
この市場での成長の機会は中年か若者のウェブサーファーを対象としたニッチなコミュニティーに存在すると思われると、Rashtchy氏は言う。例えばすでに多数のファミリー向けソーシャルネットワーキングサービスが登場している。Rashtchy氏はYahooやその他のポータルはMySpaceなどと手を組み、ウェブサーファーへの影響を方向づけるよう試みる必要があるかもしれないと示唆している。
Rashtchy氏によると、全体的な命題は、広告主のオンライン広告予算が米国でのインターネット利用と比べ遅れをとり続けていることだという。ComScoreによると、ウェブにアクセスする米国民はひと月あたり約1億7200万人にのぼるが、2006年のオンライン広告の売り上げは160億ドルと予想されており、依然として広告市場全体のわずかな部分を占めるにすぎない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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