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「携帯電話の利用シーンが変わっていることに気付くべき」--MMC2006より

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 携帯電話によるマーケティングのカンファレンス、「モバイルマーケティングカンファレンス2006(MMC2006)」が6月12日に開催された。メインセミナー4では「モバイルソリューション、活用の方策」と題してインデックス執行役員経営戦略室長の寺田眞治氏、KLab代表取締役社長CEOの真田哲弥氏、シンクウェア モバイルソリューション事業取締役の福永充利氏をパネラーにしたディスカッションが行われた。モデレーターは、モバイルマーケティングソリューション協議会事務局長の木村潤氏が務めた。

060612_mmc.jpg ジャパンブルーのサッカーウェアで登場したパネラーたち

 3人のパネラーはワールドカップの日本代表の初戦開催日だったこともあり、揃って青いサッカーウェアで登壇。スーツ姿の木村氏が投げかけた題目についてそれぞれの思いを語った。

 最初のテーマはソーシャルネットワーキングサービス(SNS)。寺田氏は自社が提供しているモバイル向けSNS「Gocco(ゴッコ)」を例にとり、「SNSの利用者が急増しており、今後2、3年でSNSがブログを追い抜くのではないか」との予想を述べた。これに対し、真田氏から既存のSNSではビジネスモデルが確立していないところが多いのではないかと指摘があり、寺田氏は「フリーペーパーなどと連動させ、広告収入で収益性を高めていく。ロングテールを狙うのではなく、頭のコア部分を獲得するマスメディア型のビジネスを展開する」と説明した。

 次のテーマは動画配信。真田氏がKLabで提供しているパケット通信型動画配信サービス「モバラジ・ムービー」のデモを上映し、「着信メロディはキャンペーンのプレゼントとしては新鮮味がない。動画のインパクトを集客に活用してほしい」と紹介した。

 木村氏が、ワンセグサービスがすでに始まっている時点で、ワンセグより低画質な動画配信サービスを行う意味について問うと、真田氏はテレビとビデオの関係になぞらえ、「テレビがあったからビデオが増えた。ワンセグによって携帯電話で動画を見る習慣が広まるのではないか。また、ワンセグは当面、地上波と同じ内容を配信するサイマル放送のみ。企業がプロモーションなど自由に使えるのは動画配信だ」として、両者が補完関係にあると述べた。

 映画サイトの運営を手がけている福永氏は「ストリーミングで映画の予告編を配信しているが、受け取った人が友人に転送するなどコミュニケーションのツールとしても使われている。高速通信が可能なHSDPAが普及すれば、ストリーミングにビジネスチャンスが到来するだろう」と述べた。

 また、真田氏は「どこの調査結果でも、若い人たちが携帯電話を一番良く使っているのは自分の部屋、ベッドの中。ここで携帯電話を使って長い動画を見ている」と話し、モバイルビジネスをする人は携帯電話の利用シーンが変わってきていることに気づかなければならないと強調した。

 最後のテーマはIT業界最大の悩みでもある人材確保・人材育成について。福永氏は「いつも人材確保・人材育成には悩んでいる。だが、講演などをすると、携帯電話が身近になったこともあって業界に興味を持ち、インターンシップやアルバイトからでも携帯電話業界で働きたいと言ってきてくれる若い人も少なくない」と話し、人材確保のためにはまず、業界に興味を持たせる必要があると述べた。

 一方、寺田氏は「大企業で携帯電話コンテンツの開発ができる人を採用する動きがある。企業の安定性でベンチャーには不安があることを考えると、携帯コンテンツ業界としてこの問題を考えないと大企業にみんな良い人材が取られてしまう」と業界ぐるみでの対応が必要だと述べた。

 真田氏は自社の取り組みについて紹介し、「社内でコンテンツマネジメントシステム(CMS)を内製したり、コンテンツ担当とインフラ整備担当をきちんと分けるなど、ハードルを下げて仕事をしやすくしている。また、営業、開発といった機能ごとに分かれた組織形態では技術を知らない営業、顧客を知らない開発が対立する場面がある。営業も開発も同じチームにし、お互いのことを知り合えるようにすることで人材育成に結びつけた」と、縦割り組織からプロジェクトチーム型への変更がメリットをもたらしたことを述べた。

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