Red Hatが「Mugshot」というソーシャルネットワーキングプロジェクトを立ち上げた。Red Hatは同プロジェクトを通して、デジタルメディアの分野におけるオープンソースソフトウェアの利用を促進していく構えだ。
Red Hatは米国時間5月31日、Mugshotの詳細を明らかにした。同社によると、これはデスクトップアプリケーションに「活発な交流の場」をもたらすとともに、開発者以外にもオープンソースに触れてもらうための手段になるという。
Mugshotでは手始めに「Link Swarm」と「MusicRadar」の2つのサービスを提供する。これらのサービスは両方とも、音楽の共有を目的としたものだ。もっとも、制作者らは6月1日のブログへの投稿のなかで、プロジェクトの目的を固定せず、ほかの可能性も追求していきたいと述べている。
Link Swarmは、お勧めの曲について友人とインスタントチャットできるサービス。一方のMusic Radarは、ブログやMySpaceで楽曲リストを共有するためのもの。
またMugshotには、ネット上でテレビ番組について語れる「TV Party」というサービスの提供開始に向けたページも用意されている。
Mugshotは、オープンソースソフトウェアで作られている。サポートサービスの販売で収入を得てきたRed Hatにとって、これは新たな展開だ。
Red Hatの最高経営責任者(CEO)であるMatthew Szulik氏はZDNet UKによるインタビューに応じ、Mugshotは「オープンソースに一般のユーザーに広めるための試みだ」と述べている。
同プロジェクトのもう1つの目標は、デジタルエンターテイメントの世界が、より多くの標準技術やオープンフォーマットに基づいてつくられるようにすることのようだ。
Mugshotのサイトに掲載されたFAQによると、「大半のソーシャルネットワーキングサービスとは異なり、サーバやクライアント用ソフトウェアのソースコードを含め、Mugshotは完全にオープンなシステムだ」という。
現在、同ソフトウェアは招待を受けなければ利用できない。ソフトウェアのダウンロードは無償で、LinuxかWindowsで稼動する。FAQによると、制限はあるもののMac OS Xもサポートされているという。
Mugshotのサービスは、Apple ComputerのiTunesをはじめとする既存の音楽サービスを補完するようになっていて、YahooやAmazon.comが公開するWebサービスも利用している。
Red Hatはさらに、「108」という、ソフトウェア開発者向けのコミュニティ構築用ウェブサイトも1日に立ち上げている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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