ユビキタス・オープン・プラットフォーム・フォーラム(UOPF)は5月31日、同フォーラムが策定した技術仕様「UOPF12:設定・認証インターフェース仕様Version1.0」に基づく実証実験の結果を発表した。
UOPF12は、デジタルテレビなどのネット家電でインターネットを利用するためのオープン技術仕様で、1月31日に公開されている。
今回の実証実験は、UOPF12に準拠したサービスおよび製品のプロトタイプにより、1)異なる端末から同一のインターネットサービスが利用できるか、また、2)異なるインターネットサービスを同一端末から利用できるかという相互接続性について検証するためのもので、2005年8月2日から2006年3月31日の間に行われた。
実験では、ウェブブラウザ搭載デジタルテレビを三洋電機、東芝、三菱電機が、ユーザー認証システムをNTTコミュニケーションズが、サービス提供システムをNTTコミュニケーションズと日本電気が、それぞれUOPF12に準拠したプロトタイプを試作し、認証を必要とするインターネット上のウェブコンテンツについて、UOPF12簡単認証により、簡易な操作による認証およびサービス利用が可能であるかを検証した。また、参加各社による総当り方式で、プロトタイプ間の機能単位での相互接続を確認した。その結果、参加5社の全ての組み合わせにおいて、全機能での相互接続が成功したという。
UOPFは、今回の実証実験の成功により、UOPF12がネット家電からのインターネット利用をビジネス化するための技術基盤となりうることが実証されたとしている。
また、相互接続性と併せて、1)ウェブブラウザを搭載したデジタルテレビに対して、UOPF12を容易に実装できること、2)新規利用となるサービスについては、ユーザー証明書により、すぐにUOPF12の簡単認証を利用したサービスが利用できること、ユーザーが利用中であるサービスについては、既存のIDとパスワードの認証をUOPF12の簡単認証で代替し、一般的なウェブアプリケーションの認証とUOPF12ユーザー認証との連携が容易に実装できることが確認されたとしている。
UOPF12では、ユーザー認証システムとサービス提供システム間のインターフェースまでは規定していないため、今回の実験において、この部分はプロトタイプ担当各社の独自仕様となっている。同フォーラムでは、今後の課題として、このシステム間インターフェースについてのオープン技術仕様の検討を進めており、2006年度中の策定を予定している。
なお、UOPFは、今回の実証実験の成果を含むこれまでのフォーラム活動成果の公開展示を行う。第1回は6月6日のフォーラム総会に併せて実施する予定。
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