カリフォルニア州コロナード発--Symantecの最高経営責任者(CEO)John Thompson氏が次に購入するコンピュータは、Windowsではないのかもしれない。
Thompson氏は米国時間5月15日、当地で開催のカンファレンス「Future in Review」で講演を行った。壇上に立ったThompson氏は、会場からの質問に答えながら、Apple ComputerのMacintoshについて、「購入する人は増えているはずだ」と述べた。Windowsの脆弱性が生み出した「豊富なターゲット」環境により、ウイルス作成者やハッカーはWindowsベースのPCを狙うようになった。
しかし、Macユーザーが実際に増えはじめると、ウイルス作成者らは戦術を変えるかもしれない、とThompson氏は予想する。そして、OSを問わずあらゆるコンピュータユーザーを狙ったさまざまな個人情報の盗難やフィッシングなどの攻撃は増えていると述べた。
「接続された世界というわれわれの概念を保護するには、レイヤごとに特定の技術が1つあれば十分だと考えるのはよくない」とThompson氏。そして、コンピュータユーザーとネットワーク事業者は、どの製品を利用しようとも、自分たちのデータを確実に保護するために、複数の手段を講じるべきだと続けた。
4年前と比較するとセキュリティを取り巻く状況は改善されてきている、とThompson氏は述べるが、米国政府のセキュリティ問題への関心は、同氏が期待するほどは高くないのかもしれない。コンピュータ「セキュリティ問題は、予算問題とイラク戦争とが重なり、(政府の)レーダーから落ちてしまっている」とThompson氏は言う。
だが、Thompson氏は、Microsoftがセキュリティソフトウェア市場に参入することは、明らかな注意を払っている。「Microsoftがフェアプレーできるどうか、注意深く見ている。フェアではないことをすれば、競合は難しくなるだろう」(Thompson氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」