カリフォルニア州ロサンゼルス発--ハリウッドが生み出す映画がどれもアクション映画だったとしたらどうだろう。
劇場は若い男性であふれるかもしれない。しかし、多くの女性がそうであるように、アクション映画は苦手という人々は、他のことをして余暇を過ごすようになるであろう。これが基本的にビデオゲーム業界の抱えていた悩みである。しかしこれはつい最近までの話だ。
ゲーム業界はいわゆる「カジュアルゲーム」として分類されるソフトウェアベースの娯楽に解決策を見いだしたようである。カジュアルゲームには言葉のゲームやパズル、ボードゲーム、さらに懐かしいゲームセンターのタイトルまでが含まれる。カジュアルゲーム業界は新しいとはいえないが、広告料やモバイル機器の普及により後押しされ、復活を果たしている。
「ビデオゲーム業界は年々、アクション映画を生み出す力を著しく高めている」と市場調査会社DFC IntelligenceのアナリストであるAlexis Madrigal氏は言う。「カジュアルゲームは、コメディーやロマンティックコメディー(に相当するようなもの)のヒントとなる方向に進みつつある」(Madrigal氏)
当地で毎年開催のトレードショーE3では、「Bejeweled」や「Zuma」といったカジュアルゲームは依然としてさほど注目を浴びていないようである。訪れる人々はリリースが数カ月先の場合もある大作ゲームに関しては、短いトレーラーを見るだけのために30分以上待とうとするが、カジュアルゲームが話題にされることはほとんどなく、ショーフロアで見つけるのも難しい。
カジュアルゲームはファッショナブルではないが、その欠点は廉価な製造コスト、常習性、そして高い利益性によりカバーされている。
DFCによると、カジュアルゲームの北米市場においては、売上高が2006年の推定2億8100万ドルから2011年には11億5000万ドルに成長すると予想されている。世界市場では、中国や韓国での高い人気に後押しされ、売上高はすでに年間10億ドルに接近している。
いくつかのトレンドに助けられ、カジュアルゲームは第一線に昇りつつある。ゲーム業界にとって広告は重要な収入源として浮上しているが、ハードコアゲームの利用者層は広告主が手を伸ばそうとする人々の一部にすぎない。またカジュアルゲームのプログラムはたいがい小さいため、最小限の処理能力しか必要としない。したがって、とくに携帯電話などのモバイル機器にとっては理想的なアプリケーションとなっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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