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中国の知的財産問題--中国商務部の要人インタビュー

メイプルカンパニー2006年04月21日 13時24分
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 訪米中の胡錦濤中国国家主席が、マイクロソフト会長ビル・ゲイツ氏やブッシュ大統領との会談に臨む様子が日本のメディアでも報道されている。報道で取り上げられているテーマの1つが、米中両国の間に横たわる知的財産問題だ。

 胡主席の訪米にあわせて、CNET Networks Chinaでは、中国商務部の薄熙来部長にインタビューを行い、中国の知的財産権をめぐる問題を伝えている。

知財保護戦略の重要性

 インタビュー記事の中で薄部長は、「中国政府の知財保護は経済発展のために必要であり、知識や人材に対する尊重を意味する。これは、われわれの創造力を活性化させるものである」との認識を述べている。

 また、情報産業部の一部門である電子知財コンサルタントセンターの副主任張帆氏もインタビューに同席し、知財保護を強化する戦略をとれば、企業は一時的な出費を強いられることになるが、長い目で見た場合に、産業全体の発展につながるとの見方を示している。

誇張された海賊版率への反論

 中国における知的財産の侵害が、米国の貿易収支に深刻な損害をもたらしているという米国側の言い分に対して、薄氏は反論している。同氏によれば、これは米国が貿易問題を誇張したものであり、原因は、中国政府が米国ハイテク製品の中国への輸出を制限していることにあるという。

 中国では出回っているソフトウェアのうちの90%が海賊版であると主張する米国に対して、前述の張氏も反論を辞さない構えだ。張氏は、中国政府が正規ライセンスの普及に力を入れていると述べ、さらにはインターネットで無料配布されるソフトウェアの利用が普及したり、正規版の商用ソフトの利用率が高まったりしている事実は無視できないと指摘している。さらに、CNET Networks Chinaの記事の中で、同氏は、米国側のデータの出所や調査対象者が不明確だとして、数字の信憑性に疑問を示している。

商標の保護は司法と行政両面から

 CNET Networks Chinaの記事には、中国では、司法面のみならず、行政面でも商標を保護するための取り組みが行われているとも書かれている。2005年に摘発された米国商標の侵害案件1968件のうち、通報によって摘発されたのが29%であるのに対して、工商部門の自発的検査によって行政摘発され案件が71%にものぼったことが、記事では例として挙げられている。張氏は、今後の課題も挙げており、それは知財に対する政府幹部や一般人の意識を向上させることだと述べている。

中国企業にとってなじみが薄い知的財産権

 中国国家統計局の2月28日付けの発表によると、2005年に中国で受理された特許(発明特許・実用新案・意匠)出願は47万件(うち国内企業からの申請は38万件)だったそうだ。発明特許の申請数9.3万件のうち、中国の国内企業(国有および民営企業)からの出願はわずか1万件。中国からの、ハイテク製品や機械電器製品を含む製品の輸出総額が7600億ドル以上にも達するのに対して、企業からの発明特許の出願数が低いのが事実だ。こうしたことから、中国企業の知的財産権に対する意識の低さが伺えると、CNET Networks Chinaの記事は指摘している。

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