GMOインターネットは4月10日、米国預託証券(ADR)プログラム Level-1を設定すると発表した。これにより、同社株式がADRの形態で米国店頭市場(非上場)において流通が可能となる。
ADR(American Depositary Receipt)とは、米国以外の外国企業が米国以外で発行、流通されている原株式に代えて、米国内での流通を可能にするドル建ての譲渡可能記名式証券。米国人投資家の外国株式への投資を容易にするもので、原株式は発行会社の本国で保管(預託)され、その原株式に基づき米国の預託銀行がADRの発行を行う。
ADRは新株の発行を行うかどうか、あるいは米国の株式市場に上場するか非上場かにより、レベル1から3に分類される。レベル1は、新株の発行はせずに、外国企業が米国市場で証券の流通を可能にする簡便な方法で、上場を伴わないため、証券会社の店頭にて取引が行われる。
今回GMOが設立するADRプログラムは、スポンサー付きADRレベル-1(Sponsored ADR Level-1)というもので、原株式の発行会社(スポンサー)が特定の預託銀行と預託契約を結び、発行体、預託銀行、投資家の権利義務を明確化した上で預託銀行が発行するADRだ。
GMOは、今回のADRプログラム設立により、海外株式を扱うことのできない米国内の個人投資家や中小投資家に対し投資形態の選択肢を広げ、投資家層の裾野を拡大するともに、米国における知名度の向上を狙う。
売買開始日はニューヨーク時間の4月10日、原株との交換比率は1ADR=原株1株(1:1)で、預託銀行はJPモルガン・チェース銀行、原株保管銀行は三井住友銀行となっている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」