Ubuntu Linuxの新バージョンはこれまで6カ月間隔で規則正しく発表されてきた。だが、プロジェクト創設者のMark Shuttleworth氏は、重要なアップグレードとなる次バージョンの信頼性を改善するために発表を6週間程度遅らせたいと考えている。
次バージョン「Dapper Drake」は、4月にリリースされる予定だ。現行の「Ubuntu 5.10(Breezy Badger)」ではサポート期間が18カ月であるのに対し、次バージョンではデスクトップ版が3年、サーバ版が5年というように、サポート期間が長くなる。
こうした特徴を備えた製品を自信をもって発表することが重要だとShuttleworth氏は米国時間3月10日付けの電子メールで述べた。「これから5年間、Dapperと付き合うことになるのだから、製品寿命を通してUbuntuプロジェクトにとって真の資産になるようにあと数週間待とうではないか」とShuttleworth氏は述べた。
Ubuntuの人気は高まっている。たとえば、IBMは2005年12月、Ubuntu上で同社のデータベースソフトウェアDB2が動作することを確認した。しかし、課題もまだ残っている。3月12日には、Breezy Badgerに重大なセキュリティリスクが見つかり、そのパッチが公開された。これは、管理者のルートパスワードが、システムのインストールログに、誰もが簡単に読める通常のテキストファイルとして保存されていたというものだ。
Ubuntuメンバーは、3月14日に行われる2つのインターネットチャットミーティングでリリースを遅らすことに関する賛否を議論できるとShuttleworth氏は述べた。
Shuttleworth氏はこれまで予定通り公開されてきたUbuntuの評判を傷つけたくないと考える一方で、公開を数週間遅らせれば、多くのメリットを得られるとも考えている。同氏は具体的には、より多くの試験を実施できることや、より多くのハードウェアとソフトウェアを認証できること、アジア各国の言語のサポート状況を向上させられること、インタフェースを改善できることを挙げている。Ubuntuの開発を支援するShuttleworth氏の新興企業Canonicalは、新バージョンに24時間対応のサポートを提供することになっている。
UbuntuのライバルであるRed HatのFedoraは大幅なアップデートを予定している。Fedora Core 5は3月20日に発表される予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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