新興企業のSourceLabsは米国時間2月9日、Oracleとの提携を発表した。SourceLabsはこの提携の下、オープンソースのインフラソフトウェアコンポーネントをOracleのJavaアプリケーションサーバと連携させ、その負荷試験を実施していくという。
2004年創業のSourceLabsは、オープンソースソフトウェアを使用する大企業に対して、サポートおよびテストサービスを提供している。
シアトルに本社を置く同社は、Apacheウェブサーバ、MySQLデータベース、PHPスクリプト言語からなる「AMPスタック」の認定テストを行ってきた。また、Javaによるソフトウェア開発で頻繁に利用されるツールであるApache Struts、Apache Axis、Spring Framework、Hibernateからなる「SASHスタック」のテストおよび認定も行ってきた。
Oracleと提携することによって、SourceLabsは、SASHコンポーネントが確実に「Oracle Application Server 10g」上で稼働するようにできると述べた。
Oracleは、開発者が、Oracle Technology Networkウェブサイトのリンク先からSourceLabsのSASHスタックをダウンロードできるようにすると、両社はいう。加えて、SourceLabsは、9日間にわたって5000万件以上のトランザクションを実行するなど、SASHスタックに対する徹底的な負荷試験を実施した。
SourceLabsの最高経営責任者(CEO)Byron Sebastianによると、オープンソース製品を使用する企業顧客は、商用ソフトウェアとともにSASHスタックを利用することが多いという。
「オープンソースと商用ソフトウェアのすみわけは、あまりはっきりしていない。顧客は、必要であれば必要なところにオープンソースを取り入れている」とSebastianは述べる。
両社によると、OracleのサイトからSASHスタックをダウンロードした顧客に対して、サブスクリプション形式のサポートサービスがSourceLabsから受けられるという。
Oracle Application Serverの製品管理ディレクターを務めるMichael Lehmannは、SourceLabsとのパートナー関係は、同社の「ホット・プラガブル」なミドルウェアを用意するという戦略にぴったり一致するものだと述べた。これは、オープンソースソフトやIBMのWebSphere製品ラインなどのサードパーティ製品とOracleのJavaサーバソフトウェアが連携するようにする戦略だ。
RedMonkのアナリストStephen O'Gradyは、OracleとSourceLabsの提携について、オープンソースソフトウェアを主要業務で利用する上で、企業顧客により深い安心感を与えられるという点から非常に重要な動きだと述べた。
「大企業で使用されている製品は多岐にわたっている。オープンソースと商用ソフトウェアを組み合わせて利用しているところも多い。今回の提携は、例え表面的なものであったとしても、顧客の気持ちに大きな違いをもたらすだろう」とO'Gradyは語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したもので。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス