産総研、声でジュースを頼むと、冷蔵庫から取って来る2足歩行ロボット

 産業技術総合研究所(産総研、吉川弘之理事長)は1月23日、人間の生活活動を支援するよう知覚機能と行動機能を拡張したヒューマノイドロボットプラットホームを開発したと発表した。

 特徴は、レーザー距離センサによる地図作成と位置認識機能や頭部のマイクロホンアレイによる雑音に強い音声対話、視覚による認識機能を使った自律動作による運搬機能、生活環境下で、音声で依頼された物を自分で判断し、持ってくるといった機能。

 産総研とNEDOが開発した2足歩行ロボット「HRP−2プロメテ」に高速・高精度のカメラシステムを搭載。人間の眼のように、作業する環境や対象物を立体的にとらえる機能や精度を向上させた。またレーザー距離センサを搭載して歩き回ることで、部屋の地図を作成したり、作成した地図から自分の位置を認識し、ステレオカメラから得られる距離情報を利用して3次元的な障害物を発見できるようになった。

 さらに、複数のマイク使って人間の音声と雑音を分離・除去する音声インターフェースを搭載し安定した聴覚機能を実現。ロボットの自律動作を対話的に教示するシステムも開発した。視覚システムの認識に誤りが生じた場合にも、容易に中断、修正動作を与えることが可能になり、冷蔵庫の中から物を取り出し、指定された場所まで運ぶといった運搬動作もできる。

 これらの技術により、人間と対話しながら生活活動を支援し、動的に変化する生活環境でも臨機応変に動き、頼まれた物を自分で判断し、取ってくるような動作が可能になると期待されている。

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