米政府、グーグルなどに召喚状--検索キーワードの開示を要求 - (page 2)

文:Declan McCullagh and Elinor Mills(CNET News.com)
翻訳校正:坂和敏(編集部)
2006年01月20日 22時00分

 Microsoftの広報担当者は次のように述べた。「MSNは世界各国の司法当局と緊密に連携しており、要請があれば捜査に協力している・・・法的要請には迅速かつ適時に対応するというのがわれわれの方針であり、適切な法律は全面的に遵守する」。同社は、司法省の召喚に応じたか否かについては、肯定も否定もしなかった。

 連邦検察は18日に提出した裁判所文書の中で、インターネット上に存在する有害なコンテンツから未成年者を守る上で、(COPAのほうが)フィルタリングソフトよりも有効であることを証明するには、(検索エンジン各社に)召喚に応じてもらう必要がある、と述べている。検察はさらに、検索ログの記録は、ウェブユーザーの行動を把握し、彼らがどのくらいの頻度でポルノに遭遇しているかを推定する上で役立つとしている。また、例えば検索エンジン各社から入手したインターネットアドレスを使って、フィルタリングソフトのテストを行い、それらソフトの有効性を評価することも可能だ。

 連邦検察は、2005年8月付の召喚状では、Googleの検索エンジンを通じて「検索可能な」全てのインターネットアドレスと、2005年6月1日から2カ月間に「入力された全てのクエリ」を網羅した完全なリストの開示を要求したが、その後、要求内容を絞り、インデックス化されたサイトと検索語のランダムサンプルの開示のみとした。AOL、Microsoft、Yahooの3社がどのような内容の要求に応じたのかは定かではない。

 米政府は個人の特定が可能なインターネットアドレスの開示は要求していないが、一部の法律の専門家は、検索語の開示がプライバシーの侵害につながるのではないかと懸念している。

 オハイオ州立大学法学部教授のPeter Swireは、「(米政府が)ネットユーザーの身元を特定できるようになればなるほど、より多くの人々の表現の自由が危機にさらされる」と警告する。

 この日、司法省からはコメントを得られなかった。しかし、裁判所に提出した文書のなかには、ほかの検索企業は自発的に召喚に応じたが、Googleは「ウェブ検索市場で最大のシェアをもつ」ことから、同社のログから得られた抜粋は「政府にとって価値のあるものだ」と書かれている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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