39週ぶりにDVDプレーヤーでトップ交代劇、その新たな主役は?

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 DVDが急速に普及するなかで、再生機能に特化した「DVDプレーヤー」は、実勢価格で1万円以下が売れ筋の価格帯。そして最も売れているのは5000円前後のマシンだ。その価格激戦区で長らく首位を独走していたダントツモデルが脱落、久々にトップが交代した。さてそのニューモデルとは?

●05年販売台数ナンバー1モデルを首位から追い落としたモデルは?

 05年、最も売れたDVDプレーヤーは、セントレードM.E.の「ADS-200S」だった。年間販売台数で第1位のメーカーを表彰する「BCN AWARD 2006」でも、このプレーヤーの販売実績が大きく貢献し、同社は数ある有名メーカーを抑えてDVDプレーヤー部門で「BCN AWARD」初受賞を果たした。

 売れに売れた「ADS-200S」は、昨年9月に登場した新たな主役にトップの座を譲り、現在ではトップ20圏外までランキングを落としている。しかし、それまでの約8か月間、39週連続で1位をキープ。05年の年間販売台数シェアでも10%を超えており、05年に売れたDVDプレーヤーの実に10台に1台が「ADS-200S」という大ヒットを記録した。

 この「王者」を首位の座から引きずり降ろしたのは、実はセントレードM.E.「ADS-300V」、「ADS-200S」の後継モデルだった。コンパクトなサイズや基本仕様ほぼ同じ。電源まわりの強化と専用リモコンを改良した。本体サイズは、旧モデルより縦に0.3ミリだけ高い、幅17.8cm×高さ5.1cm×奥行24cm。トレーがブルーに光ったり、フロント部分を若干変更するなど、デザインにも工夫が施された。

 05年9月の発売で、旧モデル「ADS-200S」との商品切り替えが完了した11月に入って順位を上げ、12月第1週(2005年11月28日−12月4日)でついに1位に浮上。以降、5週連続で1位をキープしている。

 「ADS-300V」の実売価格は4000円台前半から5000円後半で「ADS-200S」をほんの少し上回る程度だ。05年12月のBCNランキング集計ではDVDプレーヤー全体の平均価格は1万円台中盤。DVDプレーヤー全体で見ると最安値とはいえないものの、やはり激安レベルのプレーヤーであることには違いない。そのうえ、機能やデザインなどトータルバランスもいい。DVD-R/-RW/+RW/+Rと、多くのフォーマットに対応し、自分で録画したディスクの再生も可能。市販DVDディスク以外でも幅広く再生できる点が人気を集めているようだ。

 ちなみに、キャッチコピーは、「3台目に決まり!!」。これについてセントレードM.E.では、「最初に録再機であるDVDレコーダーを買われる方が多くなっている。当社では、DVDディスクを焼いている最中など、DVDレコーダーが塞がっている間もDVDを見たいユーザー向けに、2台目としてDVDプレーヤーを提案している。ただ、この前にとても売れたヒットモデルがあり、それを小型化したプレーヤーなので『3台目』という表現を使った」と説明している。

●買うなら対応規格は要チェック! たとえばDVD-RAM対応モデルはわずか

 このほかの機種も簡単に見ておこう。2位はパイオニア「DV-484」。横幅は一般的なDVDプレーヤー並だが、高さは「ADS-300V」より薄い4.95cm。わずかな隙間に設置でき、スペースを有効活用できる。またVRモードのDVD-RWの再生に対応し、DVD-RWに録画した地上デジタル放送やBSデジタル放送の番組が再生できる。DVD鑑賞の重要なファクターになる、音質に関する性能も充実している。

 3位のソニー「SLV-D383P」は、ビデオデッキのバリエーションモデルともいえるVHS・DVDプレーヤー。このタイプは、ほかにも、東芝「SD-V600」(11位)、松下電器産業「NV-VP33-S」(13位)、シャープ「DV-NC750」(15位)などが上位にランクインしている。

 7位のセントレードM.E.「JPT-560S」、10位の長瀬産業「AXN4709TN-WH」は、携帯型のポータルDVDプレーヤー。7インチワイドカラー液晶を搭載した「AXN4709TN-WH」は、TVチューナーを同梱し、1台でDVDもテレビも見ることができる。据え置き型のDVDプレーヤーと、ポータブルDVDプレーヤーの比率はほぼ8対2。据え置き型に比べ、平均価格が3倍以上することを考えると、かなり健闘しているといえるだろう。移動中や外出先で動画を見たいというニーズは少なくない。

 なお、パソコン用のDVDドライブは、すべてのDVD規格の再生・書き込みに対応する「DVDマルチドライブ」が一般的になってきたが、DVDプレーヤーは機種によって対応規格に違いがあるので、購入時には注意が必要だ。なかでもDVD-RAMの再生に対応しているプレーヤーは少なく、上位20機種では、松下の「DVD-S39-S」(8位)と「NV-VP33-S」(13位)の2機種のみ。もっとも、DVDプレーヤーで見ことを想定すれば、たいていのプレーヤーで再生できるDVD-Rに焼くのが無難だろう。

06年はDVDプレーヤーの動向に注目!

 DVD普及のきっかけは、やはり2000年に発売された「プレイステーション2(PS2)」だろう。まだDVDプレーヤーが高価だった当時、ゲーム機でDVD再生を実現することで、DVD再生環境が一気に広まり、DVDソフトも充実し始めた。そして、やや時間をおいてDVDプレーヤーの価格も徐々に下がっていった。その後、再生専用プレーヤーから録画も可能なレコーダーに主役は移り、DVDプレーヤーは、とりあえず手軽にDVDを見たいライトユーザーやサブのプレーヤーを求める買い増しユーザー向けの低価格モデルが主流となっている。

 では次世代DVD規格では、どんな道筋をたどるだろうか。ソニーなどが推進する「ブルーレイディスク」と東芝などが推進する「HD DVD」の2つの規格がお互いに譲らない現状では、DVDのころより状況は複雑。ただ、購入した機器の規格が最終的には消滅してしまうというリスクを嫌う一般のユーザーは、まず比較的価格の安いプレーヤーを手に入れてしばらく様子見をすることになりそうだ。次世代DVDの主流がどちらになるのかは、プレーヤーの販売シェアが影響を与えることになるのかもしれない。いずれにせよ、06年はDVDプレーヤーが大きく動く年になりそうだ。

◆「ADS-300V」の主な特徴

●おしゃれに光るブルーのトレーでやすらぎを演出
●新設計のエコロジー電源を採用
●一目でわかる2色電源ランプ
●プログレッシブ映像出力対応
●5.1チャンネル光デジタル出力対応

*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。

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