空港にあるようなボディチェック機器と高性能な監視カメラが現地時間1月12日からロンドンのパディントン駅でテスト利用され始める。
英国政府は、テロリストが爆弾を仕掛けてロンドンの交通網を攻撃する危険性を排除するために、こうした取り組みに着手している。
今回のテストは、2005年7月、ロンドンで発生した自爆攻撃後に政府が発表したもので、4週間にわたって行われるという。テストの対象となるのは、空港とパディントン駅をつなぐHeathrow Expressの乗客で、参加は本人の意思による。
テスト期間中、パディントン駅でボディチェックに応じた乗客は、ミリ波帯イメージング技術を利用した金属の箱を通り抜けることになる。同技術は、服の下に隠された銃や弾薬、爆弾などを検知するもの。
ボディチェックは武装警官が行い、1分程度あれば終了するという。警察は、セキュリティ警戒レベルに応じて、ボディチェックの頻度を加減していくことになる。
乗客の手荷物は従来のX線機器を使用して調べるが、新たに高性能監視カメラシステムのテストも行われている。セキュリティスタッフはこれを用いて、放置された荷物や疑わしい行動をとる乗客を警戒する。
Alistair Darling英運輸大臣はかねてから、コストや通勤客の利便性を考えると、交通網全域にこうした技術を導入することはできないが、戦略上重要な拠点でスキャン機器を限定的に利用すれば、効果が上がるだろうと話している。
ニューヨークのMetropolitan Transport Authorityも先頃、2億1200万ドルの予算を投じて、同市の地下鉄ネットワークのセキュリティおよび監視システムをアップグレードした。
ニューヨークの電車駅構内や地下鉄の駅には、数千台の監視カメラおよびセンサーが取り付けられる予定で、これが監視や危険物の検知を行うための先進的な電子機器インフラストラクチャの一部となる。また、緊急時に外部と連絡できるよう、交通網全域にわたって、携帯電話の使用可能範囲が地下にまで拡大される見込みだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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