1日中コンピュータで作業した後に手首の痛みを感じたとしても、手根管症候群(carpal tunnel syndrome:以下、CTS)を疑うのは少し待った方が良さそうだ。
一般に考えられているのとは異なり、コンピュータを長時間--1日に最長で7時間も使い続けてもCTSを発症する危険性は増加しないことが、米国時間14日に発表されたハーバード大学医学部(HMS)の報告で明らかになった。
このレポートでは、手首の疾患として1990年代に入って注目を集めたCTSについて、遺伝や体重、骨折、妊娠などの要素が主な原因だとし、繰り返しの作業から生じるストレスではCTSは生じないと述べている。
ただし、コンピュータを正しい姿勢で使用していなかったり、その他の作業環境が原因で、反復過多損傷(repetitive stress injury:以下、RSI)が生じる可能性があることから、事務作業で身体を害する場合がないわけではない。姿勢の悪さからくる痛みは、手首だけではなく、首や肩などでも起こる場合がある。
HMSのレポートによると、CTSの患者数は人口の2〜3%を占め、また男女比では女性が約2倍となっているという。CTSは、せき髄から手にかけて延びている主要な神経3本のうち、1本が圧迫されることから発生する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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