アドウェアメーカーの180solutionsが、セキュリティ対策企業のZone Labsを訴えた。 Zone Labsは、180solutionsの製品を使う一部の顧客に対して、それらの製品には「大きなリスク」があると伝えていた疑いがあると、 180solutions側は主張している。
CNET News.comが入手した訴状の写しによると、Zone Labsの指摘により、180solutionsでは製品の評判が傷つけられた結果、提携交渉を進めていたある企業との契約が延期になったほか、たくさんの顧客がこのソフトウェアを外してしまったという。
180solutionsは現在、一般に対する自社のイメージ向上に取り組んでいるが、今回の訴訟はそうしたなかで起こされた。同社は、スパイウェアに反対するグループから相変わらず非難を浴びている。これらのグループでは、多くのアドウェア製品がプライバシーの問題を引き起こすのは時間の問題だと主張している。
180solutionsは今回の提訴で、こうした主張に対する反撃を開始した。180solutionsは、先月ワシントン州キング郡の高等裁判所に提出したこの訴状のなかで、Zone Labsが「Zango」および「180search Assistant」の両製品に「ユーザーのセキュリティやプライバシーを脅かす」おそれがあると述べたと主張している。 180solutionsの両製品は、ユーザーがウェブを検索した際にポップアップ広告を表示する機能がある。
180solutionsは、Zone Labs側の主張が誤りであるとし、不特定額の損害賠償を求めている。また同社は裁判所に対し、Zone Labsへの仮差し止めを求め、現行の分類の使用禁止を要請している。
アドウェアメーカーとスパイウェア対策企業の間では何年も前から争いが続いている。スパイウェア対策企業側は、インターネットユーザーが自分でも知らないうちにアドウェアをインストールする結果、不用な広告が勝手に表示されたりダウンロードされてしまうと主張。また、アドウェアメーカーは、他者に金銭を支払ってまで自社のソフトウェアを流通させようとすることも多く、このやり方が多くの乱用につながっていることはよく知られていると、反スパイウェアグループは述べている。
この「乱用」のなかには、長く難解な利用契約書をつかうことや、ウェブブラウザにあるセキュリティホールから密かにソフトウェアをインストールすること、さらにポップアッププログラムを削除しにくくすることなどが含まれる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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