IBM幹部によれば、同社は2006年にDB2データベースの無償版を提供し始める可能性があるという。
IBMのシンガポールオフィスで情報管理ブランドマネージャを務めるTeo Wan PingはZDNet Asiaの取材に対し、データベース製品の開発者顧客を獲得する戦略の一環として、同社がDB2の無料スターターエディションを「提供する可能性がある」と述べた。
MicrosoftやOracleなどのライバル企業がそれぞれ、SQL Server 2005 Express EditionやOracleのDatabase XEといった無償製品を投入する一方で、 IBMは現在のところ、DB2の無償版を単体では提供していない。
IBMの既存製品であるエントリレベルのDB2データベース「DB2 Universal Database Express Edition」は無料ではないが、同社はすでに無料製品を提供しているとも、Teoは指摘する。IBMはJavaデータベースのCloudscapeを2004年にオープンソースコミュニティに寄贈している。同社はまた2005年に入り無料のDB2ライセンスを含むPHP開発パッケージ「Zend Core for IBM」を発表している。
Teoは、Cloudscapeで使用されるデータベースエンジンがDB2のものとは異なることを認めながらも、企業はCloudscapeのデータをDB2へ容易に移行できると、主張した。
GartnerのバイスプレジデントDonald Feinbergはこの件について、IBMが無償版DB2をリリースするのは時間の問題である、とZDNet Asiaの電話インタビューに対しコメントした。
MySQLなどのオープンソースデータベースは、とりわけ中小企業の開発者の間で、人気を博している。そのようななかで、IBMはライバルのMicrosoftやOracleと同様にデータベース市場における足がかりを強化したいところであろう、とFeinbergは指摘した。
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