日本電信電話(NTT、和田紀夫代表取締役社長)は11月8日、従来の光ファイバでは不可能とされていた曲げ・折り・結びといった配線上の自由度を持つ画期的な光ファイバーケーブルを開発、年内を目処に商用化すると発表した。
従来の光ファイバーケーブルは、強く曲げたり折り返した状態ではファイバ内の光信号が外に漏れてしまうため使用できなかったが、今回開発した光ファイバーケーブルは、直角に曲げたり結んだり折り返した状態でも使用できる。これによって、取り扱いが格段にしやすくなり、家庭内に光コンセントを設置することで、電気コードや電話コードと同じく誰でも簡単に使えるようになる。
曲げに強い「ホーリーファイバ」とそれを保護するケーブル被覆部で構成されるケーブル部分に、新たに開発したコネクタを組み合わせた。
「ホーリーファイバ」が光を閉じ込める構造になっているため、どのような「曲げ」「折り」「結び」の状態でも光を通すことができる。ケーブルの直径は4mmで、曲げたり、踏みつけても中の光ファイバへの負担を軽減する構造。しなやかに曲がる柔軟な材料を採用し、結んだり束ねたりしても癖がつきにくい。またコネクタ部は防塵機能によって埃から守られているうえ、埃が付着した場合でも簡単に除去できる簡易清掃機能も備えている。このため、専門的な知識がなくても簡単に抜き差しすることができる。
同社では今後、部屋間の配線やマンション・オフィスといったビル構内での配線など、幅広い用途に向け開発を行っていく方針。
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