法人向け検索ソフトウェアを提供するAutonomyは、同業のVerityを約5億ドルで買収すると発表した。
この買収により、企業データを管理するソフトウェア市場のリーダー2社が合体することになる。この市場は、ウェブ検索エンジンのGoogleとの競合がこのところ激化している市場だ。
Autonomyの最高経営責任者(CEO)Mike Lynchは、この買収は「企業転換のための買収」であり、2社合わせて1万6000の顧客によりよい製品を提供できるとしている。Autonomyの顧客には、Astra Zeneca、BBC、British Aerospace、Nokia、Shell、Vodafoneなどの企業が名を連ねている。
VerityのCEO、Anthony Betancourtは、2社の製品は補完的で、2社の製品を使っている顧客も多いと述べている。
Software@OvumのプラクティスリーダーDavid Mitchellは、この買収を、2つの中規模企業が「研究開発とイノベーションに投資する規模に達するための、必要なステップ」と表現している。
Googleなどのライバルは資金力を蓄えており、検索市場における競合企業として手強い存在となっている。「(この市場の戦いにおける)防御手段として重要なのは、自社の規模を大きくすることだ」とMitchellはSilicon.comに語った。
Autonomyの買収金額はVerityにプレミアムを付けたものだが、アナリストらは売上高を増強するためには、その価値はあると述べている。4日、Verity株の終値は前日に比べ30%上がっている。Autonomyは英国ケンブリッジに本拠地を置く企業で、Verityは米カリフォルニア州ベースの企業である。
Autonomyによると、現在売上金額の約半分を権利関係から得ており、Verity買収の後、現金の持ち高は少なくとも6500万ドルになると述べている。同買収は、2005年末までに終了を予定している。
LynchはAutonomyのCEO職を継続し、VerityのBetancourtはAutonomyの米国支社のCEOに就任する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」