3つの組織が提携し、法人顧客を対象に、オープンソースソフトウェアの使用に起因する法的リスクに備える保険を売り出す計画だ。
保険組合Lloyd's of Londonの一部門であるKilnとMiller Insurance Servicesは米国時間31日、両社が協力してオープンソースコンプライアンス保険を提供すると発表した。ニューヨークのOpen Source Risk Managementは専属のリスク査定人となる。
同保険はオープンソースソフトウェアライセンスを遵守しなかったことに起因する利益損失を含む、最高1000万ドルまでの損害をカバーするものだ。場合によって同保険は、Linuxオペレーティングシステム(OS)が採用しているGNU GPL (General Public License)のようなオープンソースライセンスを侵害したと判明されたコードを修復する際の費用にも適用できる。
両保険会社によると、オープンソースライセンスがらみの訴訟がこの2年間で30件以上もあったという。いずれの訴訟でも、原告側は自分が所有するコードの使用を制限することに成功したという。
「世界的規模で共同開発されるテクノロジーを使用する新生のオープンソースモデルは新たな形のビジネスリスクをもたらしている。従来の保険商品でもこれらのリスクに対処できるが、まだどこも手掛けていない」とKiln Risk Solutionsで保険引受を担当するMatthew Hoggは述べた。
Open Source Risk Management最高経営責任者(CEO)のDaniel Eggerは、多くの企業がオープンソースソフトウェアを使用する際に、不注意から自社を法的リスクにさらしていると述べた。
特に、個々の企業が独自開発したソフトウェアはオープンソース製品を含むことがあるため、提携先や顧客に配布する際に著作権法に違反してしまう可能性があるとEggerは述べた。
「自社のデータベースにログオンしてもらい、データを利用させるのは配布とは言わない。しかし、そのデータベース上で顧客がデータ分析できるソフトをCD-ROMで送付することは配布行為となる」(Egger)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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