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アマゾンで書籍購入前に“立ち読み”可能--日本5周年で設備、機能を拡充 - (page 2)

別井貴志(編集部)2005年11月01日 20時01分
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 本文検索は、米国では「Search Inside!」の名称ですでに2003年10月から開始されており、英国では2005年7月から、ドイツとカナダでは2005年8月から開始されている。

 これまでは、著者名や書籍のタイトル名など特定のキーワードでのみ検索が可能だったが、本文を検索対象に加えることでより利便性を高め、さらなる売り上げの増加を見込む。

 そして、この本文検索は出版社の協力で実現した。あくまでも販売を促進する方策の1つとして協力を仰ぎ、特に講談社やソフトバンククリエイティブ、日経BP出版センター、PHP研究所が検索の開発から携わった。こうした企業を含めて、現在約280の出版社が参加しており、参加者数や本文検索できる書籍数は今後随時拡大していく予定だ。書籍の本文データはほとんどの場合がAmazon.co.jpでデータ化しているが、出版社からデータの提供を受けている場合もある。

 「なか見!検索」は、検索する言葉や文章を独自の検索アルゴリズムによって対象書籍の本文を検索し、それに基づきより関連性が高いと思われる適合順で書籍の検索結果が表示される。これまでの著者名やタイトル名による検索では、標準で「売れている順」に検索結果が表示された。

 検索結果には、書籍のタイトルや著者名のほかに、検索した言葉や文章がその書籍のどのページに掲載されていたか、「引用」のかたちで本文が数行表示される。そして、引用ページへのリンクをクリックすると、実際の書籍に掲載されていたかたちでそのページ本文が表示される。よって、本文だけではなく、図や表なども表示される。また、該当ページから前後2ページまでを見られる。

 このように、本文が一部でも見られるようになれば、たとえば洋書なら、自分の語学力で読めるかどうかを事前に確認することができる。このような利便性を高めることが販売促進につながるというわけだ。

 ただし、この「なか見!検索」は、過去に一度でもAmazon.co.jpで買い物をしたユーザーでなければ利用できない。また、利用するにはサインインしている状態でないとだめだ。著作権などを保護するセキュリティの観点からページの閲覧履歴などをAmazon.co.jpが管理しており、特定の書籍などをある一定のページ数見るとそれ以上は見えなくするなど、制限を設けている。そのため、「なか見!検索」を使って、書籍の全文を見てしまうといったことは不可能だ。

 コンテンツ開発統括部長の友田雄介氏は、「コピーなどができないようにさまざまな工夫や制限を、出版社と協議しながら設けている。制限をかけるとかならずその制限を解除しようとする人が出てくるので、どういう場合に何ページまで読めるのかなど、セキュリティーに関する詳細は公表しない」とした。

 新サービスを開始する一方で、Amazon.co.jpは千葉県市川市塩浜に、新たな物流センター「アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)」を開設した。これまでの旧物流センターから約1Km離れた場所に新設し、約4倍の規模となる。大画面テレビなどの大型商品の取り扱いを強化するほか、24時間以内に発送可能な商品の比率を向上させる(photo report)。

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「メディア企業の買収」を検索。これまでのタイトル名、著者名などでのキーワード検索では検索結果が1件だけ

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「なか見!検索」のタブをクリックすると、本文検索の結果が表示され、67件の検索結果がある。「引用」というかたちで本文も数行表示される

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引用ページをクリックすれば、実際のページが見られる

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