日立製作所(庄山悦彦社長)の今年度(06年3月期)中間連結業績は、売上高が前年同期比2%増の4兆4133億円、営業利益が同39%減の777億円、税引き前当期純利益が同40%減の821億円、当期純損益が109億円の赤字(前年同期は411億円の黒字)となり、最終赤字に転落した。売り上げは前年並みだったものの、電子デバイス部門の不調とデジタルメディア・民生機器部門が営業赤字に転落したことが響いた。
電子デバイス部門は、売上高が前年同期比16%減の5831億円、営業利益は同69%減の92億円。競争激化による液晶デバイスの低迷によってディスプレイが大幅に減収した。ディスプレイの業績は、売上高が同25%減の942億円、営業損益は128億円の赤字となった。
電子デバイスとともに営業利益減少の要因となったデジタルメディア・民生機器部門は、売上高が同5%減の6118億円、営業損益が162億円の赤字(前年同期比は106億円の黒字)。子会社化した富士通日立プラズマディスプレイの赤字と、薄型テレビと白物家電の価格低下がマイナス要因となった。
情報通信部門は、売上高が同1%減の1兆571億円、営業利益が同20%減の232億円。ソフト/サービス部門はアウトソーシング事業が伸長し、不採算プロジェクトの減少で、売上高が同1%増の4729億円、営業利益が同60%増の370億円と好調だった。しかし、ハードディスクドライブを中心としたハードウェアの販売が伸びず、全体の業績を押し下げた。パソコンおよびPCサーバーは同17%減の513億円となった。
通期の業績見通しは、中間期の低迷を受けて期首見通しを下方修正した。売上高が期首見通しに比べ300億円マイナスの同2%増の9兆2200億円、営業利益が期首見込み比600億円マイナスで同14%減の2400億円、税引き前純利益が期首見込み比600億円マイナスで同17%減の2200億円、当期純利益が期首見込み比350億円マイナスで同61%減の200億円とした。
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