文書や写真のデータを消去してしまわないかと不安なら、Dellの新しいPCを利用すればいい。
同社は米国時間26日、自社のPCに搭載する新しい機能を発表したが、これらの機能のなかには、ウイルスに感染されたり、誤って「ごみ箱」の中身を空にしてしまった場合にも、その前の時点まで状態を戻せる自動バックアップシステムが含まれている。
「DataSafe」というこの技術は、11月に599ドルで出荷予定のデスクトップ「Dimension E310」に採用される。このシステムは一度設定するだけでよいことから、外付けハードディスクや自動化未対応のバックアップソフトウェアに代わる優れた選択肢だと同社は説明している。
主要コンピュータメーカーはいずれも、ユーザーが2台、3台、あるいは4台目のハードディスクを追加できるようにしているが、Dellのこのバックアップシステムは、PCメーカーがはじめから自社の製品に複数のハードディスクを搭載しておき、ユーザーによる手間を省くというという流れの一部といえる。
DellのKetan Pendya(Dimensionグループ、シニアマネジャー)は、「一般ユーザーが不注意から何かを消去してしまったという問題はよく耳にするが、多くの場合は消したデータを取り戻すことができない」と語っている。
DataSafeは、Symantecの「Ghost 10」データバックアップソフトウェアと、RAIDレベル1でミラーリングされた2台のハードディスクを組み合わせている。さらにDellは、やはり11月に出荷予定の「Dimension E510」や「XPS 400」にもこのバックアップシステムを搭載して販売する準備を進めている。
「1台目と2台目は全く同じドライブなので、顧客は安全に対してお金を払っていることになる。E310を購入すると、ストレージ用に80Gバイトのハードディスクが1台付いてくる。そして、2台目の80Gバイトディスクはリアルタイムのバックアップとして機能する」(Pendya)
Dellは、ハードディスクが1台しか搭載されないPCとしてこれらを販売するが、2台目のドライブが完全に見えないわけではない。コンピュータはメインディスクをCドライブに割り当て、バックアップをDドライブに割り当てる。Pendyaによると、同バックアップ技術は160Gバイトのハードディスク2台、あるいは250Gバイトのハードディスク2台にも対応するという。また、マニアならRAIDの設定を解除して2台目のドライブを設定し直すことで、160Gバイトのハードディスクを搭載したエントリーレベルのコンピュータが600ドル未満で手に入れられることになるとPendyaは述べている。
同氏によると、Dellはこのバックアップ機能をいずれはラップトップや他の製品にも採用していくという。
同社はさらに、XPSブランドのノートPC第2弾となる「M140」を999ドルで来月発売することも明らかにした。同モデルはDell初の14.1インチワイド液晶搭載ノートPCとなり、OSを起動せずにデジタル写真や楽曲、ビデオを利用できるようにする技術も採用されている。
Dellの戦術はこの業界にとって新しいものではない。Lenovoも、バックアップ用にハードディスクの一部を残して救済および復旧を行うソフトウェアをThinkブランドの製品に採用している。さらに、Hewlett-Packard(HP)もSymantecのバックアップソフトウェアを採用している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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