デジタル音楽ダウンロード市場におけるApple Computer最大のライバルは不法音楽ファイル共有サービスのKazaaやBitTorrentなどだと、iTunes担当バイスプレジデントEddy Cueが明かした。
Cueは、Appleがオーストラリア版iTunes Music Store(iTMS)を立ち上げた日に、「不法ダウンロード音楽に代わるものが提供された今、ユーザーは進んで『適正価格』を支払うはずだ」と語った。
「最大のライバルは不法楽曲サービスやPtoPサービスだと考えている。われわれは常に、ほかより優れた選択肢を提供すれば顧客は喜んで対価を支払うだろうと考えてきた。『無料』には絶対に勝てないが、1ドル27セント(1.69オーストラリアドル)はかなり競争力が高く、適正な価格だと思う」(Cue)
Appleはシングルを1曲1ドル27セント、アルバムを1枚約12ドル86セントで販売する。ミュージックビデオは1本約2ドル57セントでダウンロードできる。
Cueによると、Appleがオンラインミュージックストアを立ち上げてきたほかの20カ国では、同社参入以前に力のある合法音楽ダウンロード市場が確立されていた国がなかったという。
「現在、全世界で合計6億曲が販売され、参入したほとんどの国で約80%のマーケットシェアを獲得している。今回は21番目だが、参入前に既に音楽ダウンロードが確立されていた国は初めてということになる」(Cue)
Cueの意見では、楽曲を購入する次の世代の人々にとっては、音楽といえば「デジタル帯域幅」になるという。
「未来の楽曲購入形態はデジタル音楽になると確信している。顧客からは確実に大好評を得ており、若い世代も状況は同じだ。彼らは曲を多数購入できるようになり、すべてをネットで購入している。楽曲といえばネットなのだ。彼らは、レコードやCDに収められた音楽を絶対に知らない。デジタルの帯域幅という形でしか知らないのだ」(Cue)
Cueによると、オーストラリアの音楽業界は非常に力が強いため、オーストラリア版iTMSは、オーストラリア人によってオーストラリア向けに構築することが重要だったという。
「オーストラリアで販売される曲の30%強は国内の曲だ」(Cue)
Appleのオーストラリア版iTMSの立ち上げ時に参加していない主要レーベルが1社ある。ソニーBMGだ。Cueはソニー不参加の理由を明かさなかったが、オンラインストアの開設が容易ではないことを説明した。「ソニーとは交渉中であり、同社の所属アーチストも参加を希望していると思う。今後の参加に期待している」(Cue)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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