Apple Computerが米国時間12日に開催したイベントは期待も高く、発表の内容にブロガーたちは素早く反応した。しかし、彼らの反応を見る限り、新製品に飛びつく人はあまり多くないかもしれない。
Appleの最高経営責任者(CEO)Steve Jobsは、ビデオ再生可能なiPodを投入するのは方向性として不適切だと発言していたが、それでも多くの人々は同社がその方向に進むのは時間の問題だと1年以上前から述べていた。そのため、ビデオiPodをAppleの製品ラインに加えることの重要性について、Jobsがいつ考えを変えることになるかを巡ってたくさんの噂が流れていたにもかかわらず、最終的に登場した製品は思ったより小さなインパクトしか与えることができなかった。
Appleファンの多くは、新しいiPodの薄型デザインと手頃な価格設定を評価している。しかし、iPodで再生できるビデオの画質/価格/ラインアップでは、テレビに代わる新しいメディアとして多くの人がiPodを利用するようにはならないという感情がオンラインでは優勢だ。また、iPodの画面サイズに合わせたビデオしかダウンロードできないことから、PCでの鑑賞を目的に購入する人はほとんどいないということになる。
iTunesの新しいバージョンは、iTunes 5の発表からわずか数週間後にリリースされたため、ブログやオンラインのディスカッションフォーラムでは驚きを持って迎えられた。多くの人々が、iTunesにビデオ機能が追加されたことを前向きにとらえているものの、ビデオをこのように小さな画面で観なくてはならないという事実によって、この機能が本来持つ素晴らしさがかなり損なわれてしまう。
この日発表された製品のなかでは、iMacは比較的好ましい反応を得られたようだ。パソコンをリビングルームの中心に持ち込むというAppleの動きがユーザーの興味を引くことになると指摘するブログが多くみられた。とりわけ、「Mac mini」がこの役割を果たすと仮定していたアナリストが多かったことを考え合わせると、そのインパクトは大きかったようだ。しかし、Appleはこの新製品でも文句なしの大ヒットをとばすことができなかったようだ。一部のブログでは、iMacに搭載されたソフトウェア「Front Row」を褒める一方で、Appleがテレビとの統合を今以上に進めない限り、Apple製品を中心としたエンターテインメントシステムに移行することはないと嘆いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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