ロサンゼルス発--Microsoftが「Windows Vista」の製品ラインアップに関して、いくつかのハイエンドバージョンを新たに追加するべく検討を進めている。
Microsoftは、Vistaに関し、すでに企業向けのバージョンを用意する計画があることを明らかにしており、同OSの小規模企業向けバージョンと「究極」のバージョンについても評価も進めている。後者は、企業向けと一般ユーザー向けの両バージョンに搭載される優れた機能を兼ね備えたものとなる。
同社は、Vistaをどのように販売するかについてはまだ明らかにしておらず、発表も数カ月先になる見込みだ。しかし、米国時間13日に開発者に配布されたVistaのテスト版のなかには、6種類のバージョンに参照した部分がある。Microsoftは同日午前、当地で開催中の「Professional Developers Conference」で、Vistaのコミュニティ技術プレビューバージョンに関する計画を発表した。このソフトウェアは、このイベントに参加した開発者に配布されたもの。
このソフトウェアのなかには、「Home Basic Edition」「Home Premium Edition」「Ultimate Edition」に加え、「Vista Professional」の3つのバージョン--「Standard Edition」「Small Business Edition」「Enterprise Edition」に言及した部分が少なくとも1カ所ある。
Microsoft Group Product ManagerのGreg Sullivanは、インタビューのなかで、まだ最終的な判断は下されていないと述べた。
同氏は、テスト版のコード内部にある複数のエディションへの参照部分について、「実際はプレースホルダーにすぎず、内容はどのようにも変わる」と説明した。
Windows XPでは、メインとなる「Home」および「Professional」エディションのほかに、「Tablet PC」と「Media Center」が発売になっている。また、同OSの機能限定版である「Windows XP Starter Edition」は、インドやタイ、ブラジルといった新興市場で新しいPCにインストールされて販売されている。同社はさらに、IntelやAdvanced Micro Devices(AMD)の64ビットチップに対応する「XP Pro」も販売している。
同社最高経営責任者(CEO)のSteve Ballmerは、7月に行った金融アナリストとの会合のなかで、Windows Vistaのエンタープライズバージョンに初めて言及した。同氏はさらに、来年登場する「Office 12」ではプレミアムバージョンを用意する計画があることも発表した。ただし、Microsoftはどちらのバージョンに関しても詳細を明らかにしていない。
また、Microsoftの複数の幹部によると、Vistaを搭載するハイエンドのノートPCには、Media CenterとTablet PCの両方の機能が盛り込まれることになるはずだという。
「WinInfo」というWindowsファンサイトは12日、Vistaのプレビュー版に含まれていたものと同じパッケージングプランについて報じた。さらに同サイトは、Vistaにスターターエディションが用意されることも明らかにした。
Microsoftの関係者は、「Windows Vistaの各エディションについては、ベータプロセスを進めながら徐々に明らかにしていくつもりだ」と声明のなかで述べている。この関係者によると、Vistaのラインアップについては、「現段階では最終的なことは一切決まっていない」という。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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