情報処理推進機構(以下、IPA)は8月4日、経済産業省商務情報政策局長の私的研究会である「企業における情報セキュリティガバナンスのあり方に関する研究会」が3月にとりまとめた「情報セキュリティ対策ベンチマーク」に基づき、企業がセキュリティ対策の取り組み状況を自己採点できるシステムを公開した。
現在企業には、社会的責任にも配慮したコーポレート・ガバナンスと、それを支えるメカニズムである内部統制の仕組みを情報セキュリティの観点から企業内に構築、運用する「情報セキュリティガバナンス」の確立と実装が求められている。そのための施策ツールのひとつとして提示されたのが「情報セキュリティベンチマーク」だ。
ベンチマークは、企業のセキュリティ対策の取組状況を把握するための25の評価項目と、企業プロフィールに関する15の評価項目に回答することで算出される。回答企業の水準と「望まれる水準」を同時に表示することで、優先的に取り組むべきセキュリティ項目が明らかになるのがメリットだ。「望まれる水準」は企業の業態や保有する情報資産の属性によって異なるため、一様ではない。
これを利用することで、経営層に目標の明確化と意識の啓発をできるとともに、共通の尺度によるグループ内統制の実現を行えうことができ、情報セキュリティマネジメントシステムに基づく認証取得に向けた対策レベルの向上に取り組むことが可能となる。また受注者の信頼性把握も行えるとしている。
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