米国で、携帯電話のテキストメッセージサービスや、インスタントメッセージ(IM)サービスを最も盛んに利用しているのは、10代の若者たちだろう。しかし、最新の調査結果によると、10代の若者達も固定電話を使って友人と連絡をとり合うことを好む傾向にあるという。
この傾向は、Pew Internet & American Life Projectが2004年に、12〜17歳の若者1100人を対象に行った調査から明らかになった。調査結果は米国時間27日に発表された。
12〜17歳の若者のなかでも、ウェブを最も盛んに活用するのは、15〜17歳の女子であるという。この調査では、15〜17歳の女子の97%がIMを利用すると回答している。これは、同じ年齢層の男子より10%多い数値だ。また、テキストメッセージを送信した経験がある15〜17歳の女子は57%にのぼる一方で、同年齢層の男子で同じ回答をした人は40%だった。また、この年齢の女子の半分以上は、オンラインで商品を購入した経験があると回答しており、学校や健康、エンターテインメントなどに関する情報をウェブで調べる傾向も、男子よりも強いという。
15〜17歳の女子が生活の中でウェブを利用していることは、驚きではないだろう。だが、この調査では意外な事実も明らかになった--インターネットに高い関心を持っている若者の方が、オンライン活動をしない若者よりも社交的であることが分かったのである。
「10代の若者が社会的に孤立しているというのは、勘違いである」と同調査レポートを共同執筆したAmanda Lenhartは述べる。「今回の調査からは、10代のインターネットユーザーが常に人と関係を持っていることを示す結果がいくつか得られた。インターネットを使うティーンエージャーの方が、使わないティーンエージャーよりも対面でのコミュニケーションに時間を割いていることも分かった。インターネットは、必ずしもユーザーから社会生活を奪うものではない」(Lenhart)
しかし、10代の若者はなぜ、携帯電話を持っている場合でも固定電話を利用するのだろうか?この疑問に対しLenhartは、携帯電話の利用時間を控えようとしているのではないかと、予想している。「この世代の若者は実は、非常に賢く(携帯電話と固定電話を)使い分けている。固定回線を使ったサービスの料金は、親が負担するケースが多い」(Lenhart)
調査対象となった10代の若者の中には、情報が氾濫するオンラインの世界の欠点を指摘する人もいた。この調査では5人に1人が、友人に送信したプライベートなメールやIMを他人に転送されたことがあると、回答している。また、英国で行われた別の調査からも、子供たちがウェブをいじめに使える武器と見なしていることが分かった。また、この調査では5人に1人が、携帯電話やPC経由で友人から嫌がらせを受けたことがあると回答している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」