欧州の科学者が超小型ゴキブリロボットの開発に成功

Stefanie Olsen (CNET News.com)2005年07月25日 18時00分
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 ゴキブリと友達になって巣からおびき出すことができる超小型ロボットを使って害虫を駆除する--そんな日がもうすぐやってくるかもしれない。

 IEEE Robotics & Automationの6月号に掲載された論文によると、スイス・ローザンヌの科学者たちが、世界一生命力のある昆虫であるゴキブリと交流する能力を備えた超小型ロボットを、ゴキブリの巣に潜入させることに成功したという。

 「InsBot(昆虫風ロボットの意味)」と名づけられたこのロボットは、ゴキブリと同じにおいを発し、似た動きをする。実験では、ゴキブリがこのロボットを仲間として受け入れたという。この研究成果は今後、動物とロボットが混在する社会を研究するうえで役に立つ。

 同報告書を書いた科学者の一人Gilles Caprariによると、これはゴキブリのようにリーダーによる統制ではなく「集合知」をもとに行動する社会的動物の複雑さを理解する最初のステップになるという。また、この研究成果が「種々雑多な生物から成る社会のコントロールへと・・・つながる可能性もある」と述べた。

(写真提供:Leurre Project)

 科学者たちのInsBotについての発表には続きがある。彼らは最近の実験で、この超小型ロボットを使って、ゴキブリの集団を暗い巣から明るい場所へと誘導するのことに成功した。ゴキブリは薄暗い場所を好む生物であるにも関わらず、InsBotを仲間だと思って、その後を追ったのである。

 この実験は、生物学とロボット工学の共通部分を題材に研究を行う欧州のプロジェクトLeurreの一環として行われた。科学者たちはロボットを使って動物を真似たり、交流を持たせたりすれば、やがては動物の行動を制御できるようになると考えている。この技術が発展すれば、羊が崖から飛び降りるのを防止したり、ゴキブリを家の中から屋外へと誘導したりするロボットが登場するかもしれない。さらに、この分野で培われた技術が最終的には、医学や農業、動物行動学などにも影響を与え、役に立つ可能性がある。

 InsBotの前に開発されたモデルAliceは失敗だった。同論文によれば、InsBotも研究途上のモデルであるという。InsBotは緑色でマッチ箱くらいの大きさのロボットで、6つの2次元カラーカメラと2つの触覚アンテナ、1つの振動センサー、1つの光センサーを備える。ゴキブリは茶色で暗い場所に住んでいることが多いため見つけるのは非常に難しいが、InsBotはこれらの装備を駆使してゴキブリの存在を感知する。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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