Claria(旧Gator)がポップアップ広告ビジネスからの事業拡大に乗り出し、ウェブユーザーの習性を分析して各自に合わせた結果を表示する検索サービスのテストを開始した。
同社はアドウェアと呼ばれるダウンロード可能なソフトウェアを開発しているが、これはウェブユーザーの行動を追跡し、ポップアップ広告などを表示するものだ。Clariaのアドウェアは、スクリーンセーバなど無償プログラムにバンドルされる形で配布されることが多く、現在世界で4000万台近いPCにインストールされている。
Clariaは、ユーザーの検索行動に関する詳しい情報を利用して、それぞれの関心の変遷や、特定サイトへの訪問回数、サイト滞在時間などを元に、各ユーザーに合わせた検索結果を表示させるようにしていく。そのため、たとえば「サンフランシスコのホテル」という同じキーワードで検索を行っても、社会人と大学生とでは結果が大きく異なる可能性がある。
今のところ、この検索エンジンは同社ネットワークを利用する一部のテスタユーザーにしか公開されていないが、Clariaは2005年末までに同サイトを一般にも公開するという。
Clariaは先ごろ、Microsoftが同社の買収交渉を進めているとのニュースで大きな話題を集めた。しかし、同社は過去にスパイウェアとの関連を取り沙汰されたことがあるため、この交渉は頓挫したと伝えられている。
現在、主要な検索サービスプロ各社はいずれもパーソナライズサービスの開発を進めている。Google、Yahoo、Ask Jeeves、Amazon.comのA9.comは、それぞれテストプログラムへの参加を承諾したユーザーに、個々の訪問履歴を活用する検索エンジンのテストを行っている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」