自己資産の管理や請求書の支払いをインターネットで行うことについて、大多数の成人が抵抗を感じないと回答する一方で、年配者はいまだに比較的慎重であることが、Yahooからの委託で行われた調査により明らかになった。
同調査は2687名を対象に行われ、米国時間23日に結果が発表された。同調査結果によると、全体の64%が自己の銀行預金残高を主にインターネット上で確認すると回答し、また56%が自己の投資ポートフォリオを確認するのにインターネットを主に利用すると答えた。
請求書の支払いをインターネットで行うと回答した人の比率は、郵送で支払いを行うと回答した人と同じ43%だった。また回答者の半数が株式等の売買を主にインターネットで行っており、いまだに対面取引を行っているのは全体のわずか15%であることも同調査で明らかになった。
一方、最近関心を集めているセキュリティ侵害事件の影響で、個人情報の盗難について心配する人が増加している。フィナンシャルサービス部門でYahooの広告主と仕事をするRichard Kosinskiによると、子どもを扶養する独身者と既婚者の3人に2人が、数年前よりインターネットでの個人情報の盗難について懸念していると回答し、子どもが既に独立した人の間でも5人に4人が同様の回答を寄せている。
しかし、電子メールを使った詐欺やフィッシング(ユーザーを偽のウェブサイトに誘導して個人情報を入力させるなどして、秘匿性の高い情報を入手する手口)が横行していること受けて、人々がインターネットを敬遠することにはならないと、Kosinskiは言う。
子どもを扶養している独身者または既婚者の5人に1人が、この手の詐欺行為は、金融情報にインターネットでアクセスするのをやめる原因にならないと答えた。なお、子どもが既に独立している人のうち、同様の回答をした人は全体の3分の1だった。
「この調査で分かったことの1つは、ほとんどの金融活動においてインターネットが有力なチャネルであるということだ」とKosinskiは言った。
24日に発表された別の調査では、電子商取引を行う人が減少していることが判明した。市場調査会社Gartnerによると、インターネットで買い物をする顧客の4人に3人が、インターネットで商品を購入する際にどのオンライン店舗を利用するかについて以前よりも慎重に考えるようになったと答え、3人に1人はセキュリティ上の懸念が理由で買い物する商品数が減ったと答えている。同調査は米国内の消費者5000人を対象に行われた。
先のYahooの調査は、同社とOgilvyOne Worldwideが共同でForrester ResearchとFlamingo Internationalに委託し、実施したもの。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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