IBMのLotus部門は米国時間14日、将来の「Notes」ソフトウェアに組み込まれる予定の機能の一部を公開した。公開された機能には、異なるアプリケーション間での情報共有を実現するツールが多く含まれていた。
Lotus部門は、コラボレーションパッケージである「Notes 7」を2005年の第3四半期以降にリリースする予定だ。だが、同部門は、Notes 7より後のバージョンに追加される予定の機能を既に公開している。開発コード名を「Hannover」と名付けられた将来のNotesは、Notes 7のリリースから12〜18カ月後にリリースされる予定だ。Hannoverは、電子メール、インスタントメッセージング、カレンダーなどのアプリケーションを備えたクライアントソフトウェアになる。
Lotus部門の関係者によると、今回、Notesの計画を発表したのは、同製品の開発にIBMが消極的になっているという噂を払拭するためだという。Notesは、市場を独占するMicrosoftの生産性/コラボレーションソフトウェア「Office」と直接競合する。IBMは、Notesに対する需要は急増していると依然主張する。同社によると、Notesの売上は、Dominoサーバパッケージとともに、2004年第4四半期から2005年第1四半期にかけて17%上昇したという。同社は、Notesユーザーの数は現在、全世界で1億1800万に達していると述べる。
Notes 7については、Lotus部門での作業の多くは、パッケージ全体の性能を制御する基本サーバソフトウェアの改良に割り当てられているとIBM Lotus Softwareでプロダクトマーケティングディレクターを務めるMike Loriaは述べる。また、Hannoverの開発については、Notesが備える複数のツールに保存した情報をユーザーが管理したり、共有したりする方法の簡素化に力が入れられている。Hannoverは米国時間14日の朝、ドイツで開かれたカンファレンスでIBMのゼネラルマネージャーAmbuj Goyalより発表された。
Loriaは、「これは、まさに、アクティビティベースのコンピューティングの考え方そのものだ」と述べ、「電子メールの受信トレイで起きていることは、実際、ビジネスプロセスそのものだ。そして、われわれが作り出しているのは、ビジネスプロセスの保存/命名/統合をアプリケーション間で可能にする環境だ。フォーマットでなくアクティビティ自体に集中することで生産性を向上させることができる」と説明した。
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