jig.jpは6月13日、携帯電話からPC用サイトが閲覧できるアプリケーション「jigブラウザ」の無料版「jigブラウザFREE」の提供を開始した。
jigブラウザFREEは、NTTドコモ FOMA 700i / mova 505iシリーズ向けの30Kバイト版をベースに開発したもので、基本機能はjigブラウザと変わらない。PC用サイトが閲覧できるほか、よく閲覧するサイトを「お気に入り」に登録できるブックマーク機能や、ニュースサイトのヘッドラインを自動的に読み込むRSS機能を搭載する。
ただし無料版のため、いくつかの機能に制限がある。まず閲覧ページ数は1日10ページまで、ブックマークの登録数は10個までとなっており、アプリを起動させた時に一番最初に表示される「ホームページ」をユーザーが自由に設定することはできない。また、jigブラウザではアクセスしたいサイトのURLをメニューバーから入力することができたが、jigブラウザFREEではホームページからしかできない。さらにjigブラウザではメニューに地図検索や乗り換え検索などの機能があったが、jigブラウザFREEではこれらの機能はなくなっている。
「jigブラウザFREE」のホームページ(上)とCNET Japanを表示した様子(下)
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今回、jigブラウザFREEを公開した背景には、無料のフルブラウザアプリが増えてきたことがあるようだ。jigブラウザは日本初の携帯電話向けフルブラウザアプリとして、2004年10月にサービスを開始した。データ定額制が提供されるため、通信料金を気にせずにPC用サイトが見られることが注目され、利用料金は月額1050円または年間一括で6000円とほかのアプリより高額ながら、2005年6月には有料会員数が2万件を突破した。
しかし2005年に入って、相次いで無料フルブラウザアプリが登場した。プログラマーズファクトリは2005年1月から「Scope」というアプリを無料で公開している。また、ユビキタスエンターテインメントは「サイトスニーカー」というアプリを開発し、ベータテストを行っている。8月には無料の正式版が公開される予定だ。Scopeのダウンロード数は1月21日時点で約19万件、サイトスニーカーは5月25日時点で約3万5000件となっている。
また、携帯電話事業者もフルブラウザに本腰を入れ始めた。KDDIは5月から、フルブラウザサービスの「PCサイトビューアー」の通信料金を定額とする料金体系を導入した。NTTドコモはビジネスFOMA M1000やFOMA N901iSにフルブラウザを搭載しており、3月には「フルブラウザ」という単語の商標を出願している。ボーダフォンは702NKでACCESSのフルブラウザ「NetFront」が利用できるようにしている。
jig.jpでは無料版を提供することで、より多くのユーザーにjigブラウザの世界を体験してもらい、認知度を高めたい考えだ。同社ではjigブラウザFREEを「jigブラウザのお試し版」と位置付けており、広告を掲載する予定はないという。「まずはjigブラウザFREEを使ってもらい、他社のサービスと比べてもらいたい」(jig.jp)
対応端末はNTTドコモのFOMA 900i / 901i / 700i / 2051 / 2102 / 2701シリーズ、mova 504i / 505i / 506iシリーズ、premini-II、およびauのEZアプリ(Java)Phase3対応端末となっている。
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