AMR Researchのアナリストによると、アウトソーシングの次の有望な市場は製品エンジニアリングの分野になるという。
アナリストのLance Travisは米国時間24日、AMRが2004年に行ったビジネスプロセスアウトソーシングに関する調査に言及しながら、エンジニアリングサービスのアウトソーシングは「まだ数こそ少ないが、サービスプロバイダー側からのオファーは増えている」と述べた。
同調査によると、昨年には15%のメーカーが自社の研究/エンジニアリング業務の一部を外部に委託していたという。また、今年末までに同様の外部委託を実施する計画の企業も10%存在する。
AMRによると、エンジニアリング業務の委託先は13%がインドで、中国や他のアジア諸国は19%だったという。
「エンジニアリングサービスのアウトソーシング市場は、世界的に拡大中だ」とTravisは調査メモのなかで述べている。
現在米国では、技術的なリーダーシップに関し、自国が中国やインドなどに対して優位性を失いつつあるのではないかとの懸念が高まっているが、今回の報告はそうしたなかで発表された。
アウトソーシングとは他社への業務委託のことで、受託企業の多くは賃金の安い国で事業を行っている。これまでの委託契約は、人事やIT部門の仕事が専らだったが、製品エンジニアリングは従来アウトソースされてきた業務よりレベルの高い仕事とされている。
「製品エンジニアリングのアウトソーシングを検討中の企業は、IT機能をはじめとするビジネスプロセスをアウトソースする企業と同じような効果を期待している。つまり、コスト低減、能力アップ、そして社内の人員配置の柔軟度を増すことだ」とTravis。「今のところ、エンジニアリングサービスのアウトソーシングは柔軟な人員配置という点でより効果的である」(Travis)
この調査では、アウトソーシングの効果として人員配置の柔軟度を挙げた企業が、コスト削減や技能確保を挙げた企業の2倍にのぼった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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