ハードディスクメーカー各社は、家電製品の好調を受けて自社製品の平均価格が上昇したことから、第1四半期は思いもよらぬ恩恵を享受した。
調査会社iSuppliによると、Seagate Technologyでは第1四半期に、ドライブの平均販売価格が前四半期比3ドル高の79ドルになったという。同様に、Western Digitalでも1ドル高の60ドルに、またMaxtorでも4ドル高の75ドルに、平均価格が上昇した。
この価格上昇には、DVDレコーダーやセットトップボックス向けの大容量ディスクに対する需要増が一役買っており、iSuppliは調査レポートのなかで、「これらの機器には160G〜500Gバイトのディスクが搭載されている。それに対し、PCメーカーが要求するハードディスクは80Gバイトのものが中心になっている」と述べている。
同氏によると、携帯音楽プレイヤーや携帯電話にも搭載されるようになった1インチディスクに対する需要も影響しているという。また、記録メディアの不足もハードディスクの値上がりに寄与している。
この平均価格の上昇は、同業界の激しい競争を乗り切るために数年前に家電市場に進出したメーカー各社の判断が正しかったことを示唆している。
家電製品にハードディスクが採用される傾向は、メーカー各社のプレッシャーを和らげる可能性が高いが、それでも各社の経営は厳しい状況が続くだろう。ハードディスクは今もPC向けが大半で、多くのメーカーでは依然として赤字体質が続いている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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