シマンテックは5月31日、ウイルス対策や侵入検知機能をクライアントPCで実現する企業向けセキュリティ製品の最新版Symantec Client Security 3.0を発表した。最新版には、スパイウェア対策機能が備わっている。
米Symantec プロダクトマーケティングディレクターのケビン・マーレー氏は、「ヘルプデスクへの相談内容のうち、20%〜50%はスパイウェア関連だ」と述べ、スパイウェアが企業にとって重要なセキュリティ課題となりつつある点を指摘した。スパイウェアは、キーストロークやブラウザの履歴を記録し、その情報を外部へ転送して金銭目的に利用されるケースがほとんどだ。
Symantec Client Securityがスパイウェア対応となったのも、こうした背景があるためだ。最新版では、ウイルス対策のリアルタイムスキャン機能を利用して、PC上で起動またはインストールされようとするスパイウェアをリアルタイムに検出する。スパイウェアは通常、ファイルやレジストリ、システムのロードポイントに変更を加えることで削除を困難にするが、Symantec Client Security 3.0ではスパイウェアの削除が自動的に行われ、修復機能を起動してスパイウェアがない状態にシステムを復帰させる。また、リモートコントロールやツールバーなど、企業内で使われているスパイウェア的な動きをするアプリケーションは、スパイウェアのスキャン対象から除外する設定が可能だ。
スパイウェア対策以外にも、最新バージョンではウイルス対策製品を無効化するようなレトロウイルスに対応したほか、侵入防止機能を強化した。この新たな侵入防止機能では、攻撃が発生する前にぜい弱性に基づいたシグネチャを作成しするため、実際の攻撃が発生する前に将来起こりうる攻撃に対応できる。
Symantec Client Security 3.0の発売日は7月8日で、価格は10〜24ライセンスの場合、新規ライセンス単価が1万4300円となっている。
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