Microsoftは米国時間16日、デスクトップ検索ソフトウェアの最終版をリリースする。同社はこれにより、急成長中のこの分野でライバルのYahooやGoogleに対して存在感を高めようとしている。
今回同社がリリースする「MSN Search Toolbar with Windows Desktop Search」は、無償でダウンロードでき、ハードディスク上にある電子メール、Word文書、PDF、ウェブページなどさまざまなタイプのファイルの検索に利用できる。
Microsoftはこれまで5カ月にわたって同ソフトウェアのテストを行い、累計のダウンロード数は100万回に達している。また、今回の最終版ではいくつかの機能が追加されているが、そのなかにはデスクトップ検索の結果を(Microsoft Outlookのような)ウィンドウペイン内にプレビュー表示できる機能もある。
「検索では速さも重要だが、ユーザーは特定のファイルを開かなくても結果が見られたらいいと考えている」と、MSN Searchの製品マネージャ、Dane Glasgowは述べている。
数十億ドルの規模を持つウェブ検索市場はGoogleとYahooに支配されているが、Microsoftはこの市場で新たな信用の獲得をねらっており、そのための中心となるのがデスクトップ検索だ。次期Windows「Longhorn」の発売を来年に控え、Microsoftは機能を強化した検索ソフトウェアの開発を進めているが、このソフトウェアを使えばウェブとデスクトップファイルを1度に検索できるようになる。今回リリースするツールバーは、この実現に向けた1歩といえる。
それでも、GoogleとYahooはそれぞれが独自のデスクトップ検索ソフトで自陣の防御を固めている。Googleは先ごろ、5カ月テストを続けてきた検索ツールを公開し、またYahhoもX1 Technologiesとの提携を通じて開発してきたサービスを今年に入って発表し、現在もそのテストを続けている。
ライバル各社はいずれも、デスクトップ検索ソフトウェアが、ユーザーのロイヤリティ向上や検索広告サービスの売り上げ増加に役立つと期待している。
Microsoftは、デスクトップ検索ツールに関するプライバシーへの懸念を解消するため、同ソフトウェアの機能を強化し、ユーザーがインデックス化の対象や頻度を指定できるようにする。さらに同社は開発者がこのツールバー用のプラグインをつくれるようにして、新たなタイプのファイル検索にも対応できるようにする。
Microsoftは数カ月以内に、MSNに「タブ・ブラウザ」機能を追加する。同ソフトウェアの企業向けバージョンは、今年後半のリリースされる予定だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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