NTTデータ(浜口友一社長)の2005年3月期連結決算は、売上高8541億円(前年同期比0.9%増)の横ばいだったのに対し、原価率悪化や販売管理費の増大などにより営業利益392億円(同34.2%減)、経常利益321億円(同35.2%減)、最終利益201億円(同25.4%減)の大幅減益となった。06年3月期は売上高8800億円(同3.0%増)、営業利益450億円(同14.5%増)、経常利益410億円(同27.6%増)、最終利益270億円(同34.3%増)を予想。06年3月期は年間配当は、これまでの2000円から3000円に増配する。
大幅減益の主な要因は、金融機関向け大規模共同利用型システムの一時的な原価率悪化で約100億円のマイナス、成長施策費用の増大で約150億円の支出増大など。05年3月期のセグメント別の業績は、システムインテグレーション(SI)事業が売上高6898億円と前期に比べ43億円のプラスだったが、営業利益は同116億円減少の518億円にとどまった。ネットワーク事業は売上高が前期比11億円減少の566億円に対して営業利益は同5億円減少の23億円とほぼ横ばい。経営分析や保守、調査などその他事業は売上高が同87億円プラスの1865億円だったが、営業利益は前期に比べ3分の1程度の29億円にとどまった。
なお、同社では6月1日付で取締役会の改革や執行役員制の導入をはじめとした組織体制の改革を行う。取締役員数を現在の24人から10人以内に削減するほか、業務執行の責任を明確化するために執行役員制を導入する。さらに、公共や金融、法人など各分野の営業体制を強化するために、現在のビジネスユニット制を生かしながら新たな事業運営体制へ移行する。これにより07年3月期に売上高1兆円の達成などを盛り込んだ中期経営計画の完遂を目指す。
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