世界の国や地域のなかで電子商取引環境が最もよく整っているのはデンマークであるとする調査結果が米国時間20日に発表された。
昨年6位だった米国は今年2位へと順位を上げている。また、スロバキアやスイスも大幅に順位を上げた。アジア太平洋地域で最も上位にランクインしたのは、香港だった。
この調査は、Economist Intelligence UnitとIBMのInstitute for Business Valueによって、65の国や地域を対象に行われた。ランキングは、インターネット接続状況や技術インフラの整備状況、政策など複数の評価指標に基づいて行われた。また今回の調査からは、公衆無線LANサービスの普及状況をはじめとする複数の評価指標が加わった。IBMによると、このランキングは、対象となった国や地域の電子商取引環境を示す尺度になるという。
発表によると、米国の順位が上がった理由として、安全なインターネットサーバが幅広く利用されるようになったことやIT支出の増加が挙げられるという。さらに、米国ではブロードバンド接続サービスの利用者が増加した。
第3位、4位、5位につけたのはスウェーデン、スイス、イギリスの各国。6位は、フィンランドと香港が分け合った。
シンガポールは昨年の7位から11位へと後退し、香港に追い抜かれた。
韓国は世界一のブロードバンド普及率を誇る一方で、インターネットセキュリティ対策が弱いとして、18位にランクされた。
インドと中国の順位は振るわなかった。だが調査レポートには、インドと中国が世界IT市場に対する貢献の度合いを高めていると、記載されている。
「ランキングは毎年大きく変動している」と、IBMのInstitute for Business ValueのGeorge Pohleは声明のなかで述べた。
「国や地域の指導者は、常にITに関心を寄せ、戦略的な計画立案や集中的な投資を行っていく必要がある。しかし、これを実践すれば十分というものでもない。指導者は、一般市民/企業/政府にとって有意義な改革を行おうと、政府や民間が取り組んでいる様々な施策のとりまとめ役を果たし、各施策の目標達成を支援する必要がある。難しいことだが、ここまで行って初めて投資の成果が表れる」(Pohle)
[編集部注]
同調査で日本は21位にランクされている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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