情報ネットワーク産業協会(以下、CIAJ)は4月20日、ルータ・LANスイッチの利用実態調査の結果を発表した。
この調査は、現在は10年の法定耐用年数を規定しているルータやLANスイッチなどインターネット通信機器に対して、法定耐用年数の適正化を目標に、法人の更新期間の実態を把握することなどを目的に、1月17日から2月24日の間で行った。
調査対象は購入価格10万円以上のルータ・LANスイッチを所有する法人。従業員規模300人以上の法人約1万2000社から3000社をランダムに抽出した。業種分布は、製造業が31.6%、卸売・小売業が29.1%、サービス業が21.6%など。総務省の「事業所・企業統計調査」の業種分布に可能な限り準じた。
抽出された企業のうち回答があったのが666件。そのうち、「対象機器あり」と回答したのが、33.6%の224件だ。対象機器の1社あたりの保有台数は、卸売・小売業の47.2台から金融・保険業の1.0台まで業種によって開きはあるが、平均で32.0台となった。
対象機器の購入年度は、2000年以降のものが79.9%。更新予定は平均で5.36年、過去の更新実績は平均5.44年となった。
現行の法定耐用年数である10年とはかけ離れた結果が出た結果について、これらの機器の耐用年数はサーバ・PCと同等の5年程度が適当だとCIAJは結論付けた。企業側も、法定耐用年数が適正化されれば早期償却・早期廃棄による業績向上や倉庫スペースへの効率化、高性能で廉価なタイプへの更新が容易になるなど、歓迎の声が多い。
CIAJでは、この結果を受けて法定耐用年数の適正化に向けた要望活動を行うとともに、継続的な調査を進める予定だ。
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