マスメール型ワーム「Mytob」が急速に感染を広げている。3月に入ってからも、同ワームの亜種は十数種類以上出現しており、先週だけでも8種類が見つかっている。
セキュリティ対策ソフトウェアメーカーのSymantecは米国時間28日、Mytobの亜種が2種類出現したと、警告を発した。同社は、「W32.Mytob.R」「W32.Mytob.S」と呼ばれるこれらの亜種の脅威を、これまでに発見された亜種と同じ「低」と「中」に分類している。Symantecはユーザーに対し、ただちにセキュリティ対策ソフトをアップデートしてPCを保護するように呼びかけている。
他のMytobの亜種と同様に、これら2つの亜種もバックドア機能を備えている大量メール送信ワームで、MicrosoftのWindowsオペレーティングシステム(OS)の稼働するPCに侵入する。これらワームは、侵入先のPCから収集した電子メールアドレスに対し、独自のSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)エンジンを用いて自身を送信する。また、Microsoft Windows Local Security Authority Serviceに存在したリモートバッファオーバーフローの脆弱性を悪用して感染を広めるという。同脆弱性に対応したパッチは、すでにMicrosoftからセキュリティアップデートを通して配布されている。
これらの亜種は、WindowsのHostsファイルにテキストを追加することにより、ユーザーPCがSymantec、McAfee、Microsoftなどの複数のセキュリティ関連ウェブサイトにアクセスするのを遮断する。
Symantecによると「Mytob.R」「Mytob.S」の送信する電子メールに記載される送信者名/件名/本文には何種類ものパターンがあるという。例えば、件名には「Good day」「Mail Transaction Failed」などと書かれているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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