日立システムアンドサービス(中村博行社長)は、イーバンク銀行(松尾泰一社長)がオフィス内のセキュリティを強化することを目的に、ブレードクライアントコンピュータ「CLEARCUBE(クリアキューブ)」と付随サービスを採用したと発表した。
業種を問わず情報漏えい事故が深刻な問題となっており、社内セキュリティ強化の気運が高まるなか、今回、イーバンク銀行はさらなる社内セキュリティを強化するため、その対策の一環として特定の業務端末を「CLEARCUBE」にリプレースすることを決めた。
「CLEARCUBE」は、米ClearCube Technology社のブレードクライアントコンピュータで、ユーザーのPCが一枚のブレードに置換わり、サーバールームで集中管理を行う。ブレードにはCPU、メモリ、HDDを搭載しており、通常のWindows PCとして使用することが可能。ユーザーのデスク上にはキーボード、マウス、ディスプレイ、USBデバイスを接続するC/Portを設置し、ブレード-C/Port間はカテゴリ5eのケーブルで1:1の接続を行う。独自の通信手順を採用しているため、従来のPCと変わらない操作性を提供する。
主なメリットは、(1)オフィスにおけるデータの持出しや持込みを防止する「専用管理ソフトウェアによるUSBストレージデバイスロックアウト機能」、(2)PC運用管理費を大幅削減する「集中管理、および独自技術によるリモート操作機能」、(3)PCの障害によって発生する機会損失の低減する「ブレードのホットスワップ機能」――の3つ。
イーバンクシステム・佐藤昌弘社長とイーバンク銀行システム本部システム運用部長・清水直彦氏は、「CLEARCUBE」を選択した理由について、「データの漏えい防止を確実にするために、物理的な措置で運用したい(佐藤氏)という要望があったため、PCにとって代わるハードウェアを検討し始めた。『CLEARCUBE』は、ブレード自体が通常のPCであるため、既存のPCからそのままアプリケーションを移行することができる。当然、改修も必要としないため、短い期間で導入が完了するほか、LANネットワークをサーバールーム内のみに集約することができ、非常にセキュアなオフィス環境を構築できる」と述べている。
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